親が元気なうちにこれだけはやっておこう!
認知症の親と「成年後見人」
永峰 英太郎 (著)
内容
父の成年後見になった筆者。4年が経過して感じるのは「成年後見人になるべきかどうか、もっと慎重に考えるべきだった」という想いだという。本書では、そんな想いに至った理由や成年後見人制度の問題点やメリットなどを具体的に紹介している。
書評
癌で亡くなった母の葬儀代や相続に際し、お金が必要になって認知症が進む父の成年後見人になった筆者。その手続きや成年後見人になったあと、さまざまな不具合や悲劇が訪れることになる。それは納得できない費用請求やお金の位置づけなどだ。父のために成年後見人になったのに、父のお金を成年後見人の判断で使うことができないという状況に、筆者自身はかなりの怒りや矛盾を感じていたという。
筆者自身、今後高齢化社会が進むにつれて成年後見人の必要性は高まっていくだろうし、その意義に納得しつつも、「成年後見人になるのはもっと慎重に決めるべきだったし、ならなければよかった」と後悔している。
筆者が危惧するのは、成年後見人のイメージばかりが先行し、本来は成年後見制度を移用する必要がないのに、正確な知識がないまま専門家の言いなりになって制度を利用してしまい、あとから後悔する人が増えていくのではないかという点だった。何しろ、成年後見人に一度なれば、後見を受ける人が亡くなるまでやめることはできないのだから…。
そうした事態が起こらないよう、本書では成年後見制度について、筆者自身の実体験をもとに、多くの専門家への取材も重ねながら成年後見制度について、見て感じたことを包み隠さず紹介されている。本書を読んで間違った選択をしないことを筆者は願っている。



