うつ当事者の95%が共感!
マンガでわかる!うつの人が見ている世界
大野裕 (監修)、 NPO法人地域精神保健福祉機構(コンボ) (監修) 工藤ぶち (イラスト)
内容
うつの人は「起きられない」「気分の波が激しい」「突然涙が出る」といった症状が出るが、それに対して周囲の人たちは「どんな言葉をかければ良いのか?」「何が本当の支えになるのか?」といった悩みを抱えていることが多い。本書ではメンタル不調経験者100人以上が答えた「心の景色」を理解することで、より同じ目線に立って寄り添い方を考えられる一冊。
書評
本書は「うつを体験した人の素直な声を伝える本」となっており、うつ症状に苦しむ人の体験を具体的に伝えることが目的となっている。
うつ病に限らず、精神疾患を体験している人の苦痛を言葉で表現するのは簡単なことではない。多くの人はどう表現して良いかわからず、その苦痛に圧倒される思いで毎日を過ごしているという。わかってもらえない孤独感が、さらに心を追い詰めていくのだ。だが、周囲の人々はその体験がどのようなものか実感を持って理解することはできない。大切な人が目の前で苦しんでいるのを目の当たりにして、心配な気持ちでいっぱいになりながらも、どう助ければ良いかわからない無力感に苛まれている。
このうつ症状を体験している人の「わかってもらえない」という絶望感と、周囲の人の「わかることができない」という苦しみのために、お互いの関係がギクシャクしてくる。そうなるとうつの治療にとって何よりも大切な「人と人のつながり」が断ち切れてしまう。
本書はこうした体験が繰り返されることがないよう、うつ症状を体験した人の素直な声を多くの人に伝えたいと作られた。筆者自身も本書がうつ症状に苦しんでいる人はもちろん、その人たちを手助けしたいと考えている人たちの役に立つことを願っている。



