介護のコラムを読む

介護の本書評「review-kaigo」

戻る

第451回 認知症の人、その本当の気持ち

意味のわからない行動も、本人には意味がある

親の入院・介護が必要になるとき いちばん最初に読む本

認知症の人、その本当の気持ち
たっつん (著)

内容

「介護が天職」と語る現役介護福祉士が著者。「認知症とはどういう病気なのか」や「認知症の人の介護をするとはどういうことなのか」などについて、現場レベルの目線で紹介している。何を言っても意味がないと決めつけず、その人にとって最適なサポートについて考え続けた記録となっている。

書評

18年間の介護士歴で数え切れないほどの人の世話をしてきたと語る筆者。認知症はさまざまな行動や心理症状が見られるが、こちらの想像を超えた行動を取るときには、何かしらの理由がある場合が多いという。その理由は掴めることもあれば掴めないこともある、と筆者。

だが、背景にあるモノに向き合っていくことで問題を解決できた例は少なくないという。良かれと思ってやっていることが実は何かしらの不都合があり、認知症患者なりのやり方で「そうじゃない」と訴えている場合も少なからずあるというのだ。

確かに認知症は脳の異常が症状となって表れる病気だが、発症した人におかしな言動が見られても、決して周囲に対する嫌がらせをしてるわけではなく「自分はいったいどうなっているのか?何をしているのか?」と当惑しているケースも少なくない。そんな認識でいれば、自分が理解できない行動をする人がいても、ふざけるな!と感情的になったりはしないはずだ。

介護士の仕事は長続きしない仕事とされており、平均帰属年数は約7年程度と言われている。肉体的にも精神的にも重労働なのは間違いない。だが、筆者は少しだけ見方を変えれば、これほどやりがいのある仕事もないという。表面的にお世話するのではなく、相手の想いにより添っていくようにすれば、80年、90年と生きてきた人たちの人生の核心に近づけることもあるというのだ。それはとても楽しいことだ、と筆者。

そんな筆者は、本書を通じて認知症の方々を知り、介護の日々がどんなもなのかを知ってもらえればと願っている。

親ケア.comのお金の話 民間介護保険の選び方
オンラインお悩み相談サービス「Advio」