第三弾は介護の達人が行う先回りケアを紹介
マンガでわかる!認知症の人が見ている世界3
川畑智 (著), 遠藤英俊 (監修), 浅田アーサー (イラスト)
内容
認知症患者の介護を経験した人は「もっと早く気づけば、もっとうまく対応できたかも」「もっとやさしくできたかも」という人が多いという。だが、本人だけではなく家族も最初は認めたくないのが「認知症」という病気なのかもしれない。本書は「先回りケア」と呼ばれる介護手法の具体的な方法について紹介されている。
書評
2017年の高齢者白書によると、2025年には65歳以上の高齢者の中で認知症を患う人は約20%に増加し、5人にひとりが認知症になると予測されている。超高齢化社会で暮らす我々日本人にとって、認知症は誰にでも起こりうるとても身近な病気であり、大きな問題だ。
しかし、現実には「自分には関係のない病気」と考えている人が大多数だ。さらには発症していても「認知症であるはずがない」と認めないで問題を先送りしてしまう。その結果、ある日突然徘徊や妄想、暴言などが起こり、医師のもとに駆け込み診断を受け、突然介護がはじまって家族も本人も疲弊してしまうケースが非常に多いようだ。これは認知症に関する知識や情報が、あまりにも知られていないために起こることとも言える。
認知症の症状がどんな順番で、どんな仕組みで起こるのか、あらかじめ予測できればどうだろうか。また、それぞれの対応法をある程度知っていればどうだろうか。実際に、認知症の種類ごとにある程度の順番や段階があり、多少の個人差はあっても概ね予測することができるという。
筆者は、日々の認知症患者や家族の相談を受ける中で、起こる症状をある程度予測して、心構えをしたり、対策を講じたりする「先回りケア」の必要性を伝えているという。先回りケアを実践すれば、本人も家族も混乱することなく、精神的、身体的な介護の負担を大幅に軽減できるだけではなく、認知症患者自身の病状の進行も遅くなって良好な状態が続きやすくなるという。本書では、そんな先回りケアの具体的方法が記されている。



