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介護の本書評「review-kaigo」

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第349回 60分でわかる!認知症対策

認知症はいつか来る!その前に知っておきたい

親の入院・介護が必要になるとき いちばん最初に読む本

60分でわかる!認知症対策
ファンメディケーション株式会社 (著)/ふくろうクリニック等々力 理事長・院長 山口 潔 (監修)

内容

親や配偶者が認知症になるのは、いつも突然のことだ。そんな突然の瞬間のために準備しておくことがその瞬間の判断を左右する。そしてひとつの判断ミスが親や配偶者のこれからを左右するのだ。本書は、親や配偶者が認知症になったときに必要となる情報をわかりやすく網羅している。

書評

本書は「認知症について知ろう」「初期対応で大切なこと」「医療でできること」「認知症の予防、症状の軽減」「家族を救う制度とお金」「認知症介護の適切な対応」という6つの章にわかれている。こうやって見ると、認知症についての知識や情報、お金、そして介護する側の対応法の3つで構成されていることがわかる。

今や高齢者の5人に一人が認知症の時代。「自分は違う」と思っている高齢者ほど認知症になりやすいのかもしれない。そんな患者予備軍の人向けのセルフチェックもできてしまう。また、いま認知症患者を抱えている人向けには、最新の診療情報や薬、さまざまな治療法を知ることもできる。さらには、認知症患者を支える家族たちのお金の心配を解消するための情報、そして負担を軽減するための相談先や社会保障制度などの紹介もぬかりない。

そして最も大きな負担を強いられることになる認知症患者の家族には、認知症患者への対応法や有用な制度などを知ることができる。

付録では認知症をサポートする団体や情報サイトのリスト、さらには単語ベースで本書の情報を逆引きできる索引もあるので、認知症患者を抱えることになって間もない家族の人たちは、迷ったり困った時に傍らにあるととても心強い一冊となるだろう。

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