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介護の本書評「review-kaigo」

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第331回 親の財産を100%引き継ぐ一番いい方法

放っておくと、財産が国や銀行に吸い取られていく!

親の入院・介護が必要になるとき いちばん最初に読む本

親の財産を100%引き継ぐ一番いい方法
永峰 英太郎(著)

内容

親の財産は、知らず知らずのうちにどんどん目減りしている…筆者はそういう体験をしたという。しかも、いくら相続税対策をしても、その財産を100%引き継ぐことはできない。ならば、親の財産の目減りを食い止めるのは誰がやるべきか?それは間違いなく財産を引き継ぐ子どもの役目だ。家の財産を正しく守る方法が書かれている。

書評

相続を体験した人が感じる現実、それは「相続税対策をしていても、財産を100%守れるわけはない。しかも、こんなにも多くの財産を税金で支払う必要があるのか」ということ。

財産の目減りを防ぐことは、親が安心して老後を送るためにも必要なことだ。例えば、今後は年金の受給額も減っていくが、財産をキチンと守れば、年金の目減り分を補うことも可能なのだ。もちろん親に「なぜ親の財産を子どもがしっかりと把握しておく必要があるのか」をしっかり伝え、理解してもらうことが大切だ。もちろんその理由も本書に記されている。

そして財産の中から無駄な出費や契約を整理整頓していくのだが、この仮定で必要なのが、親の老後や介護の方針をきちんと定める必要が出てくる。ここで親と子が改めて将来についてしっかりと話し合う機会ができる。それは本当に大切でありながら、なかなかできないこと。この時間も大切にしたい。

重要なのは、親の財産はあくまで親のもの、ということ。だから、親が老後に掛かるお金を最優先しながら、財産の整理整頓を行っていくことが、親の納得や理解を得る上で非常に大切になってくることを忘れてはいけない。

本書では、親の財産について、親と子どもが一緒になって、無駄な投資や契約を解約するなどして整理整頓し、その財産を守り、時間を掛けてゆっくりと引き継いでいく方法が示されている。そして、最後に自分の財産情報を自分の子どもに伝えるのも忘れないように。子どもにとっては、その情報が大きな安心に繋がるのだ。

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