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介護の本書評「review-kaigo」

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第316回 定年まで10年ですよ

老後のお金についてマンガで学ぶ

親の入院・介護が必要になるとき いちばん最初に読む本

定年まで10年ですよ
日経ヴェリタス編集部 (原著)/あおき てつお (著)

内容

年金、介護、相続など、50歳を過ぎるとお金に関する知識が必要になる。50歳から知っておきたい定年後のお金のアレコレについて、マンガで解説。人生の節目を意識させる50歳は、資産形成でまだ巻き返しのきく最後のタイミングといえるだろう。

書評

「定年」という言葉を聞くと、誰もが漫然とした不安がよぎるのではないだろうか。悠々自適な暮らしを思い起こすのは遠い過去の話で、老後破産や介護費用、急な病気による出費など、と書くお金の不安を感じることが多いのではないだろうか。

将来的には、男性が93歳、女性が98歳まで生きるという予測もある。定年後に30~40年生きるつもりで準備をしなければならないのだ。そうなると、本来は祝福されるべき「長生き」が、もはややっかい事になりかねない。それはそれで悲しいことでもある。老老介護や子どもが自立できない問題など、親の世代とは異な問題にも直面することが多くなる。

だが、いたずらに不安を感じる必要はない。人生の節目と言える50歳は定年準備を始めるのにちょうど良いタイミングらしい。さらに言うと、資産形成で巻き返しが聞く最後のタイミングと言えるらしい。

本書では、日経ヴェリタスで連載された小説をコミック化したものだ。同期入社の50歳の3人が、お金やキャリア形成、家族を巡る出来事に向き合う物語だ。この3人が直面するさまざまな問題を通じて、家計見直しのコツや老後対策のヒントを得ることができる。起こる出来事や行動は、誰の身にも降りかかることばかり。はじめて定年までに起こりうるイベントについて考えるのなら、こうした肩の凝らないコミックで学んでみるのも良いだろう。

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