介護のコラムを読む

介護の本書評「review-kaigo」

戻る

第317回 人生100年時代の医療・介護サバイバル

お金や介護、認知症の不安が消える

親の入院・介護が必要になるとき いちばん最初に読む本

人生100年時代の医療・介護サバイバル
中澤 まゆみ

内容

人生100年時代。介護は必ずあなたのもとにやってくる。介護する側もされる側も、生き方やケアのあり方を自分自身で決める術を身につけておけば、たとえその道のりが長くなっても自分らしく歩いていけるだろう。本書はその道しるべのヒントになるだろう。

書評

介護の世界にも変化が巻き起こりつつある。その変化の背景にあるのは、高齢者人口の増加による「介護保険財源の不足」と「介護現場の働き手の不足」だ。財源不足を補うために介護保険サービスを削減し、利用者が払う負担を増大させ続けている。結果的に介護保険サービスは使いにくいのもになる。だが、その一方でボランティア女性、高齢者外国人労働者が新しい介護人材をして期待されている。

人生100年時代と言われる高齢化社会。病気を予防して「健康寿命」を延ばせば、要介護状態の高齢者が減り、医療費に掛かる費用が減るため、国は「予防」を大きく打ち出している。だが、予防を強化すれば寿命が延び、高齢者も病気の人も増えるのだ。

介護の問題が自分ごとだと理解していても、40歳代、50歳代は子育てや仕事に追われる時期だ。自分にとって都合の悪いリスクは、見て見ぬ振りをしがち。その結果、介護を具体的にイメージしないまま暮らしている人も少なくない。だが、介護はどんな世代にもやってくる可能性があり、それはいつ来るかわからない。

本書では、高齢者になってからの医療や介護におけるリスク内容と対処法が解説されており、自分自身と親が、「長生きしても幸せ」な人生を送るためのヒントが散りばめられている。情報を制度を味方に付け、人生100年時代を乗り切り、医療と介護を含めた社会保障を次世代につなげていくことを感上げるきっかけになるだろう。

親ケア.comオンラインサービス「繋がる」
おやろぐ