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【お悩み118】ケアマネジャーや介護スタッフから「それは、カスハラです!」と言われないか不安。問題になりにくい相談方法が知りたい。

【お悩み118】ケアマネジャーや介護スタッフから「それは、カスハラです!」と言われないか不安。問題になりにくい相談方法が知りたい。のイメージ

最近、利用者のセクハラや利用者家族からのカスハラ対策についての発信が多く、例えばケアマネジャーに質問して返信を求める行為だけでカスハラにあたる行為になるかもと悩んでいます。

カスハラに気をつけつつ利用者家族側が困っていることを解決するために、「誰に、どのように相談すれば良いのか」「どのように相談を進めれば良いのか」を教えてほしい。

まず最初に。ケアマネジャーなどに質問を行ったり、回答を求めること自体はカスタマーハラスメントではありません。介護についてわからないことや不安なことを相談する。必要な説明を求める。これは、ご本人や家族にとって当然のことです。

厚生労働省も、苦情のすべてがカスハラになるわけではなく、社会通念上許容される範囲の申し入れは、正当なものとしています。
厚生労働省の指針

確かに介護現場において、人手不足や職員の負担を背景に、ハラスメントへの警戒が強まっている面はあります。また職員が安心して働けるよう、事業者が対策を取ることも必要だと思います。

ただ、それと家族からの相談や苦情を一律にハラスメント扱いすることは別の話です。

「介護現場が過敏になっている」と一括りにするのではなく、実際にどのようなやり取りがあったのかを確認する必要があります。

家族側も、疑問や困りごとを飲み込み、ケアマネジャーや介護事業者などの言うことに従うだけでいる必要はありません。ご本人の暮らしを支えるために必要な説明や改善は、相手を尊重しながら、きちんと求めてよいのです。

1.「何を伝えるか」と「どう伝えるか」を分ける
相談するときは、「何を求めるのか」と「どのように伝えるのか」を分けて考えてみてください。

例えば「サービス内容を確認したい」「ケアプランを見直してほしい」といった相談はごく普通のものです。でも、この相談を行うにあたって、怒鳴ったり、相手の人格を否定したり、長時間にわたって相手を拘束したりすれば、伝え方が問題になることがあります。

反対に、口調が穏やかでも、契約で予定されている範囲を大きく超えたサービスを求めるなど、要求の内容そのものが問題になる場合もあります。

カスハラに当たるかどうかは、連絡した回数だけでは判断できません。

要求の内容、言動の強さ、頻度、継続時間、そこに至った経緯などを含めて考える必要があります。
厚生労働省の指針

相談するときは、次の点を意識すると伝わりやすくなります。
①事実と気持ちを分ける
「対応がヒドい」だけではなく、「○日に相談した件について返答がなく、困っています」と具体的に伝えましょう。

②何を希望しているのかを明確にする
説明がほしいのか。対応を改善してほしいのか。別の方法を一緒に考えてほしいのか。自分の希望を整理しましょう。

③相手の説明も聞く
希望どおりの対応が難しいと言われた場合、まずはその理由を確認。そのうえで、代わりにできる方法がないかを尋ねましょう。

④相談を行う時間帯や方法自体を相談する
通常の相談は事業所の受付時間内を基本に。電話やメールなど、どの方法で連絡できるのかも確認しておきましょう。

⑤急ぐ場合は、その理由を伝える
ご本人の安全や生活にどんな支障が出ているのか。いつまでに対応が必要なのかなど、できるだけ具体的に伝えましょう。

⑥感情が高ぶっているときは、メールや電話する前に内容を見直す
緊急性がなければ、メールをいったん下書きにして時間を置くのも良いと思います。


2.相談する前に困りごとを整理する
相談するときは、これまでの経緯と希望を短くまとめたメモがあると話が進みやすくなります。

①いつ、何があったのかを書く
日付、時間、相手、具体的な発言や対応を記録しましょう。

②ご本人や家族にどんな影響が出ているのかを書く
食事、通院、服薬、日常生活、家族の介護負担など、実際に困っていることを整理しましょう。

③何を説明してほしいのか、何を改善してほしいのかを書く
複数ある場合は、急ぐものから順番をつけましょう。

④関連する質問はできるだけまとめる
思いつくたびに細かく連絡するより、一度に確認できる形にしたほうが、お互いの負担を減らしやすくなります。

⑤契約書や重要事項説明書を確認する
サービスの範囲、連絡先、苦情相談窓口などを確かめておきましょう。

⑥やり取りの記録を残す
相談した日時、相手の名前、説明された内容、次にどう対応する予定なのかを書き留めておきましょう。

記録を残す目的は、相手を責めるためではありません。お互いの認識の食い違いを防ぐためです。また、別の窓口へ相談するときにも、これまでの経緯を正確に説明しやすくなります。


3.困りごとに合った相手へ相談する
誰に相談するかは、困っている内容によって変わります。

担当者本人と話せるのであれば、まずはそこから始めてもよいでしょう。ただし、本人には直接言いにくい事情がある場合、最初から管理者や外部の相談窓口へ話しても構いません。

①ケアプランやサービスの組み合わせ、在宅介護の負担
担当ケアマネジャーへ相談しましょう。

②個別のサービスや介護職員の対応
その事業所の管理者や苦情相談窓口へ相談しましょう。

③ケアマネジャー本人の対応
ケアマネジャーが所属している事業所の管理者へ相談しましょう。

④どこへ相談すればよいか分からない場合
地域包括支援センターへ相談しましょう。

⑤事業所と話し合っても解決しない場合
市区町村の介護保険担当窓口へ、これまでの経緯を伝えましょう。

⑥介護保険サービスの内容や対応についての苦情
都道府県の国民健康保険団体連合会、いわゆる国保連にも相談できます。

⑦要介護認定など、市区町村が行った処分そのものに不服がある場合
介護保険担当窓口で、審査請求の手続きを確認しましょう。

介護サービスについての苦情と、要介護認定など行政処分への不服では、相談先や手続きが違います。
相談するときは、まず「何について困っているのか」を伝えてください。どの窓口が担当なのか分からなければ、適切な相談先を案内してもらいましょう。
自治体による相談・苦情窓口の案内例


4.「いつ」「どのように」返事をもらえるのか確認する
相談しても、その場で結論が出るとは限りません。すぐに答えられない内容であれば、「いつ頃」「どのような方法で」返事をもらえるのかを確認しておくと、待つ側の不安を減らせます。

例えば、次のように伝えてみてください。
 ↓
「母の介護について、○○で困っています。△△ができるか確認したいです。難しい場合は、別の方法を相談したいと思っています。すぐに回答が難しければ、いつ頃、どの方法でお返事をいただけるか教えてください」

その後は、状況を見ながら進めます。

①回答予定の時期を確認する
具体的な日程が決められない場合は、途中経過を知らせてもらえる時期を相談しましょう。

②予定を過ぎても返答がなければ、状況を確認する
「先日の相談について、現在の状況と回答の見通しを教えてください」と尋ねて構いません。

③確認しても見通しがわからなければ、管理者へ相談する
同じ担当者へ何度も連絡するより、これまでの経緯を整理したうえで管理者へ共有しましょう。

④複数のサービスが関係している場合は、サービス担当者会議を相談する。
関係者で情報を共有し、それぞれの対応や役割分担を確認します。

⑤話し合いを続けても改善しない場合は、ケアマネジャーや事業所の変更を相談する
地域包括支援センターや市区町村の窓口に、変更方法や支援を途切れさせない進め方を相談しましょう。

「どのくらいの頻度で連絡するか」や「返答を何日待つか」は、困りごとの緊急性によって変わります。

「連絡は週に一度まで」「催促は一回まで」などと一律に決めるのではなく、その状況に合った連絡方法を話し合っておく方が現実的です。

相談の仕方やポイントがわかり、かなりスッキリしました。

しつこくて申し訳ないのですが、いろいろと気をつけて相談したにもかかわらず、「それはカスハラです」とケアマネジャーに言われてしまった場合の対応を教えてください。自己防衛のためにも、知っておきたいので。

もし「それはカスハラです」と言われても、その言葉だけで相談そのものを諦める必要はありません。
「自分のどの言動が問題だったのか」と「相談している困りごとにどう対応してもらえるのか」を分けて確認しましょう。

①どの言動が問題だったのかを尋ねる
「どの発言や、どのような連絡の仕方が問題だったのでしょうか」と具体的に確認しましょう。

②今後はどう相談すればよいのか尋ねる
「今後は、どの窓口に、どの方法で相談すればよいでしょうか」と確認しましょう。

③伝え方に問題があれば改める
強い言葉を使った、何度も連絡したなど、改善できる点があれば見直しましょう。

④困りごとについての説明や対応は、引き続き確認する
「伝え方は改めますので、相談している件についての対応を教えてください」と伝えましょう。

⑤当事者同士での話し合いが難しい場合は、外部へ相談する
記録をもとに、地域包括支援センターや市区町村の介護保険担当窓口へ経緯を説明しましょう。

その場で言い争う必要はありません。大事なのは、相談そのものを止めないことです。落ち着いて話せる相手や方法を確保するように動いてください。

あまり神経質にならなくても良さそうですね。

細かいことが気になる性格なので、カスハラ問題はかなり不安だったんです。

介護保険は、ご本人の尊厳を守り、暮らしを支えるための制度です。その支援を続けていくには、ご家族が感じている不安や困りごとについても、関係者で共有する必要があります。

ケアマネジャーや介護スタッフなどの負担に配慮することと、家族が必要な説明や改善を求めることは、どちらか一方しか選べない話ではありません。

必要なことは、きちんと伝える。
希望どおりにならなければ、その理由を確認する。
難しいのであれば、ほかにどんな方法があるのかを一緒に考える。

こうしたやり取りを積み重ねることで、介護する側と支援する側の間に「頼み、頼まれる関係」ができていくのではないでしょうか。

「カスハラと思われるかもしれない」と心配して、困りごとを抱え込む必要はありません。いくつかの注意点を守りつつ、今後も必要な相談を続けてください。

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