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【お悩み115】以前の認知症の診断では問題が無かった母。でも、なんとなく認知症が進んでいる感じがする。

【お悩み115】以前の認知症の診断では問題が無かった母。でも、なんとなく認知症が進んでいる感じがする。のイメージ

実家で兄とふたりで同居している母が少し前に認知症の診断を行い、問題ないとの診断結果でした。

でも離れて暮らしている私が連休に帰省した際、母と会話をしていると、同じ話を何回も繰り返すなど、認知症がかなり進んだ気がします。

どのように対処をしたら良いかご教示ください。

まずは、「少し前に診断で問題なしだった」という結果にこだわるのはやめましょう。

高齢の方の多くは、もの忘れを隠します。プライドもあるし、認めたくない気持ちもある。診察室では気を張り、実力以上の受け答えをすることもあります。本人が「認知症かも……」と薄々気づきながら、見て見ぬふりをしているケースも珍しくありません。

一方で、たまに会う子どもの違和感は、かなり当たります。毎日一緒にいるお兄さんより、離れて暮らすあなたのほうが変化に気づきやすい。「同じ話を何回もする」は、認知症初期の代表的なサインです。

「もう発症している」と考えて動くのが良いと思います。

1.まず、診断をやり直す
①自宅で簡易チェック
帰省を待たずに、電話や画面越しでもできます。数字で残しておくと、次に会ったときの比較材料になります。

【参考サイト】
・認知症かんたんチェック|介護情報管理ツール おやろぐ

②医療機関で診察を受ける
前回かかった病院が信頼できるなら、そこで再受診を。数カ月で変化が出ているなら、その事実自体が診断材料になります。

もし「あの先生でいいのかな?」と不安を感じるようなら、無理に同じところへ行く必要はありません。実家近くの地域包括支援センターに相談すれば、認知症を診られる医療機関を紹介してくれます。

③もし、お母さんが受診を嫌がったら……
「認知症初期集中支援チーム」の力を借りましょう。医師と、看護師や社会福祉士などがチームを組み、自宅を訪問してくれます。

対象は40歳以上で自宅で暮らしている、認知症が疑われる人。診断を受けていない人や、治療が中断している人も含まれます。支援は無料です。窓口は、実家近くの地域包括支援センターです。

【参考サイト】
・認知症初期集中支援チームとは? | 認知症ねっと


2.暮らしの体制を再構築する
①要介護認定の申請
まずは地域包括支援センターに相談しましょう。遠距離だと動きにくいので、まずは電話で事情を説明してください。そのうえでお兄さんと情報を共有して、どちらが手続きなどを進めるか決めるのが良いと思います。

相談のときには、「認知症が気になっている」とはっきり伝えるのがコツです。介護保険のサービスだけでなく、市区町村の総合事業、通いの場、ボランティア団体の見守り活動まで、使える社会資源を教えてもらえます。

②見守りの仕組みづくり
お兄さんが仕事に出て、お母さんがひとりになっている時間帯の見守りも重要です。

見守りカメラ、人感センサーなど、さまざまな見守り機器があります。「見張る」のではなく「無事を確認する」という位置づけでお母さんにも説明しておくと、角が立ちにくいと思います。

【参考サイト】
・見守りテック情報館
・「見守りサービス」とは?離れて暮らす高齢者を見守る5つのタイプ|有料老人ホームは株式会社HITOWA ヘルスケアカンパニーのイリーゼへ【公式】

③口座の凍結に備える
認知症などで判断能力が衰えていることを金融機関が知った場合、口座が凍結されてしまいます。本人はもちろん、家族や身内であってもお金の出し入れができなくなってしまい、介護費用の捻出に苦労するケースが多々あります。

私のオススメは「予約型代理人サービス」です。あらかじめ家族を将来の取引代理人として登録しておき、認知症を発症した後に代理権が発効する仕組みで、三菱UFJ、三井住友、みずほ、りそな、イオン銀行などで導入されています。

ただし、申込時点で既に本人の認知機能低下が懸念されると、このサービスは利用できません。なる早で手続きを済ませるつもりで動いてください。最低でも「代理人カード」だけは作っておく。それだけでも違います。

【参考サイト】
・認知症でも安心?「予約型代理人サービス」とは~家族信託・後見との比較・注意点~
・銀行の代理人カードでできること・作り方を解説!認知症対策にはなる? | 家族信託の「おやとこ」

なるほど。兄は割と楽観的なことを言っていたんですが、早めに動いたほうが良さそうですね。

兄との連携をスムーズにしたり、遠距離である私が兄をサポートしていくにあたって、何か良い方法はあるでしょうか?

1.「お母さんの介護」に特化したLINEグループを作る
まだ作っていないようなら、お兄さんとのLINEグループを作ってください。通常のLINEと分けることで、個人的なやり取りではなく、「お母さんの介護についてのやり取り」に特化した書き込みを行っていきましょう。

目的は情報の共有です。「今日は同じ話を3回した」「デイの見学に行った」「病院の予約を取った」。こうした断片が積み上がると、受診のときに医師へ渡せる貴重な記録になります。写真も残せます。

大事なのは兄妹で介護の方針をそろえること。「まだ大丈夫」「いや施設だ」などの対立が起きると、間に挟まれたお母さんにも不安を与え、症状が悪化しやすくなります。

このLINEグループには、将来的に別の身内やケアマネジャーなど、「お母さんを支える人」をメンバーとして追加することも考えられます。


2.お兄さんの負担を減らす
認知症の場合、同居しているお兄さんの負担は確実に増えます。しかも、じわじわ増える。本人も気づかないうちに限界に近づきます。

相談者さんの役割は「見張り」ではなく「支え」です。責めない。指示しない。「何が大変?」と聞く。そのうえで、外部サービスに置き換えられるものを一緒に探す。デイサービス、訪問介護、ショートステイ。使えるものは遠慮なく使いましょう。

離れていても、できることはあります。電話での安否確認、制度の情報収集、書類の下調べ、銀行手続きの段取り……。遠距離であっても十分に担えるはずです。

ありがとうございます。

早速LINEグループを作り、兄にも入ってもらいました。兄から「お前が真剣に考えてくれていることがわかった。ありがとう」とのメッセージが届き、嬉しいです。

相談者さんが一歩踏み出したことで、お兄さんの意識が高まったようですね。

定期的に連絡を取り合いながら、無理のないようにお母さんを支えてあげてください。

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