【第405回】娘さんのほうが（2011年5月18日）

Aさんの訪問調査に同席しました。調査員さんが到着する直前まで、娘さんはAさんに「なんでもできるできるって言うたらアカンよ。」とこんこんと説いていました。

言うまでもなくAさんの生活は娘さんの細やかなサポートありきで成り立っていますから、「できる」ことは少ないです。ありのままを答えてくだされば良いのですが、調査員さんの前では「できる」と答えてしまうのはありがちなことです。

さてそう言っていた娘さんなのですが、いざ調査が始まると、娘さんのほうが「あぁ、それは自分でできてますねぇ」とか「そこまでは悪くなってませんねぇ」と答えてしまってます。

あらあら、さっきまでの勢いはどうしたの!? と内心思いながら、私は「ご自分でされてるけれど、そのために娘さんが○〇の準備をされてるんですよね？」「ご自分でされてるけれど常に娘さんが気をつけて見守ってらっしゃるのでは？」とフォロー。Aさん自身は「何もかも娘の手を借りないと1人では何もできなくて…」と殊勝に答えておられます。

意外と娘さんのほうが「できるできる」と答えてしまいましたけれど、それもまた親を思う気持ちあればこそかな…なんて思いました。