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介護の本書評「review-kaigo」

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第399回 確執 父の介護から争続になるまで

相続で引き裂かれた兄妹の絆

親の入院・介護が必要になるとき いちばん最初に読む本

確執 父の介護から争続になるまで
八十島 桂子 (著)

内容

他人ごとではない、ましてや避けて通ることもできない問題…それが相続だ。父の死から始まる衝撃的なノンフィクション小説。相続は「争続」と書くほどに、親族間での争いが絶えないできごとだという。だが、その真実を知り、語る人が極端に少ないのも相続争いの特徴と言える。その真実の姿を筆者自身の相続から垣間見ることができる。

書評

今、少子高齢化の波が確実に日本全土を覆いつつある。地方には売地の看板が目立ち、墓地に行けば所有者不明の墓石に黄色のビニールテープが巻かれ、市役所の張り紙が貼られている。先祖の土地を受け継ぎ、墓守をすることは誰にでも降りかかってくる問題。他人事でもなく、避けて通れる問題でもない。

本書は筆者が実際に体験した相続争いを赤裸々に書いた小説となっている。執筆時点で父の死から6年が経過しているそうだが、未だに兄妹の関係修復には至っておらず、筆者自身の心の中には消化不良の気持ちが残っているという。この小説を書くべく、これまでの経緯を文字に起こしてみると、当時は感情が先走っている場面も多かったことがわかるという。6年が経過し、客観的に冷静に見つめ直すことができ、ようやく相手の言い分が多少なりとも理解できるようになったとも。

それだけに筆者の心の中には、いつか機会があれば関係修復したいという気持ちが残っているのだろう。それは血を分けた親族だからかもしれない。ただ、本書にあるような態度を父の生前からとっていた親族だけに、筆者が許すには相当の心の広さが必要だと感じたのも事実だ。ただ、こうしたノンフィクションを知った上で、読み手自身が介護や相続に臨むことができれば、些細な争いは避けられるのではないかと感じた。

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