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介護の本書評「review-kaigo」

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第127回 要介護3・4・5の人のための在宅リハビリ

リハビリだってやる気を出す「方法」がある!

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要介護3・4・5の人のための在宅リハビリ―やる気がでる簡単リハビリのすすめ
飯島 治

内容

在宅のリハビリを成功させるには、患者や高齢者本人の「やる気」の有無がポイントになるという。やる気がないと、どんなによい残存機能があっても引 き出すことはできないという。そして、心を開き、やる気を出させるのが「仏壇と広瀬中佐だった」というのだ。高齢者にやる気を起こさせて「攻めのリハビ リ」を行う秘密がここにある。

書評

本書作成のきっかけは、訪問医である筆者のもとに、「高齢者の在宅リハビリについてよくわからない」という質問が多数舞い込んだことに始まる。

在宅で適切なリハビリを行うことは大変難しい、と筆者も語っている。それでも目の前にいる患者を見ながら歩みを留めることはできず、「これでいいのか?」と 自問自答しながらリハビリを行っている人も少なくないだろうと推測される。なにせ、訪問医である筆者でさえ、最初は訪問先で患者さんののご家族に質問され て満足に応えられず、本屋にリハビリの教科書を買いに行ったぐらいなのだから。

筆者は自分が欲しいと思っていた在宅でのリハビリについて、現場ですぐに使える実践的な本を自らの手で作ることにした。図表やイラストが多く使われて大変わかりやすいのもそのせいかもしれない。
そして、在宅リハビリの最大のテーマである「やる気を出すにはどうすればいいか」について、解決法を追究している。その結果、本書は実際に在宅リハビリを 行っているスタッフに直接インタビューし、日々の素朴な疑問を聞き取り、その疑問を解決できるように配慮して作られている。

筆者の願いは、訪問介護士や理学療法士、作業療法士、マッサージ師、訪問ヘルパーの方々などが読まれること。患者さんのご家族に読んでいただくのもよいかもしれないと感じた。

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