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【お悩み087】要介護認定の調査時に、母が「できない」ことを「できる」と言ってしまう。

【お悩み087】要介護認定の調査時に、母が「できない」ことを「できる」と言ってしまう。のイメージ

両親がふたりで暮らしており、息子の私は車で30分ぐらいのところで妻子と暮らしています。両親はともに80代。若い頃に柔道をやっていたおかげか、父はいまだに元気なんですが、母に体力の低下や、認知症の兆候が見られるようになりました。

3カ月ほど前、半ば強引に母を病院の物忘れ外来に連れて行ったところ、医師から「認知機能の低下が見られる」と言われました。明確に認知症と言うほどでは無いものの、生活習慣の見直しや服薬による治療をするべきだと強く勧められたんですが、母は「まだ早い」と断ってしまいました。

そんななかで、私ひとりで地域包括支援センターに行き、今後、母をどのように支えるべきか相談したところ、「一度、要介護認定をしましょう」「要支援や要介護と認定されたら、さまざまなサービスが利用できるようになるので助かるはずです」と、要介護認定の手続きを勧められたので、すぐに申請しました。

実家で両親に「今度、要介護認定の訪問調査があるよ」と伝えたら、ふたりともピンとこない様子。「格安で自宅に手すりを付けたり、リハビリを受けたりできるようになるんだって」と言うと、「それは良いわね」と母も乗り気になってくれました。

その後、訪問調査の当日。母は調査員の方が来る前から入念におめかしをしていました。私も同席しようと早い時間から実家で待機。そんな私に対して、母は「久しぶりのお客様だから、しっかりともてなさないと」と言い、普段サボりがちになっていた掃除をしたり、お茶菓子の準備をしたりと張り切っていました。父はそんな母の様子を見て「母さんが元気になってくれた」と笑顔。

予定時間に調査員の方が来られると、母の張り切り具合はさらにレベルアップ。お茶を運び、「なんのお構いもできませんが、よろしくお願いします」と満面の笑みになりました。調査員の方の質問にも、普段のボンヤリした様子が嘘のようにテキパキと答えていきます。

ただ驚いたのは、実際にはできないこと、やっていないことまで、「あれもできる」「これもできる」と言うこと。普段は少し歩くだけでも「疲れた」と文句を言い、着替えの際にも座りながら父にも手伝ってもらうくせに、「全部ひとりでできる」と言い切っていました。見かねた私が途中で割り込み、「着替えなんか、ひとりでできないじゃないか」と言ったら、「お前は知らないだけ。普段からできている。ねぇ、父さん」と父に尋ねました。昔から父は基本的に母の言いなりなので、「母さんの言うとおりだ」と助け船を出す始末。調査員さんが「片足立ちとかって、できますか?」と尋ねたら、なぜかひょいと片足を上げてバランスを取っていました。

訪問調査が終わり、3週間ぐらい経ってから要介護認定結果の手紙が届き、「非該当(自立)」とのこと。どう考えても、普段できないことをできると言った両親や、なぜか一時的に身体能力が上がったせいだと思います。

再度、私ひとりで地域包括支援センターに足を運んだんですが、「『非該当(自立)』だと、選べるサービスは少なくなりますね」と言われてしまいました。母については、しばらく様子を見るしかないんでしょうか。

見栄を張って、普段できないことを「できる」と言ったりするのは、要介護認定の訪問調査「あるある」ですね。不思議なことに、調査当日だけ寝たきりの人が起き上がったりすることも珍しくありません。

適正な要介護度で認定されるためには、普段の様子などを細かくメモに書いてまとめておくなど、事前準備が大切です。「事前準備編」の動画をご覧ください。

またこれと同時に、普段の様子をよく知る家族が立ち会って実態を正しく伝えるなど、当日対応も重要となります。こちらについては「当日対応編」の動画をご覧ください。

地域包括支援センターに連絡して、「認定結果と普段の様子にギャップがあるので、もう1回、訪問調査に来てほしい」と伝えましょう。ご両親に対して早めに訪問日を伝えてしまうと、前回同様に張り切ってしまう可能性が高いので、訪問調査があること自体を内緒にしてしまうのもアリだと思います。さらに言えば、可能であれば夕方に調査に来てもらうのがオススメ。これは、起床してからあまり時間が経っていない午前中より、夕方のほうが体力を消耗しており、取り繕いの行動もできにくくなるためです。

前回はお父さんがお母さんと一緒になって嘘をついていたので、お父さんに嘘をつかないように強く釘を刺すか、調査員さんが来る際には同席しないようにしてもらう必要があると思います。調査員さんが来てから席を外してもらうのは難しいかもしれないので、あらかじめお遣いを頼むなど、自然な形で同席を阻止する方法を考えてみてください。

お母さんについて言えば、自分をよく見せようと嘘をつく、「作話」という認知症の症状が出ているかも知れません。こちらについても、早めに正確な診断や治療をスタートさせたいところです。前回「認知機能が低下している」と言われた病院に行くことをお母さんがイヤがるようなら「お母さんが認知症のはずないよ」「でも、脳が疲れてくる年齢ではあるから、認知症にならないためのサプリとかをもらいに行こう」などと誘い、別のクリニックや病院に連れ出してみてはいかがでしょうか。

ご両親を守るために家族がつく「優しい嘘」は、ある程度許される
ものだと私は考えています。ご両親を守るために最善なのは何かを考え、なる早で実践してください。

訪問調査のとき、私がもっと事実を話すべきだったんでしょうね。相談して、スッキリしました。

「優しい嘘」がつけるよう、頑張ってみます。

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