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介護日記・二人の父の雑記帳

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第111回 タクさん死亡後の裏話(2006年11月6日)

タクさんの死にまつわる話が続きます。
今回は死亡直後の裏話。

◆あの世への旅立ち準備
医師による死亡確認が行われると、次は看護士から葬儀社は決まっているか?との問い。
私は以前から二人の父の葬儀社は決めており、そこの会員になっていました。
義父イズさんとも話し合いの上、了解を取ってある葬儀社です。
決まっているのなら、連絡を取って何時頃父を連れて帰るのか決めて欲しいと言われました。
ところがあいにく、まさか今夜父が亡くなるとは緊急入院時には考えておらず、葬儀社の電話番号を控えていませんでした。
電話帳から番号を探し出して葬儀社と連絡を取りました。
30分後に引き取りに来て貰えることになりました。
次に、父の遺体に着せる物、「仏衣」を着せて良いかどうか看護士から聞かれ、着せて良いとこたえました。
後に会計の領収書を見ると、「仏衣 4,000円」となっていました。
仏衣を着せるため、父の体を看護士と弟と共に拭きました。
寝具に密接している背中や、握っていた父の指先などの圧着した体の部分は、すでに色が赤く変化していました。
父の最期の髭剃りは私がしました。

◆吐血
体の向きを変えて仏衣を着せていたら、何と!父の口から血がたくさん溢れ出てきました。
シーツに流れ始め、慌ててタオルで押さえました。
何で??
仏衣を着せるため、今度は体を反対の向きにすると、父の口にさらに血液が溢れそうに溜まっているのが見えました。
今度は流れ出る前に看護士が吸引しました。
何でこんなに血液が溢れ出るの??
父が生前血を吐いたことは全くなく、死亡後のこととは言え、何とむごいことか…。
その後、仏衣を着せ終えると、看護士に化粧をしてもらい、両手を胸の上で組んでもらいました。
最近は男性も化粧を施すそうです。
やがて、葬儀社が訪れ、父は病院から運び出されました。
看護士が玄関の外まで見送りに来てくれました。
深夜、父の旅立ちの始まりでした。

◆吐血の訳
死亡後の吐血に関しては、朝になってから呼吸器科の担当医
(緊急入院時の医師)から死亡診断書を受け取り、父の死の説明を受けた時にたずねました。
医師もはっきりしたことは言いませんでした。
「恐らく体の悪かった部分から出血したのではないか?」と。
悪かった部分から出血するなんて、当たり前のことでこたえになっていないではないか!!
ひんぱんにした痰の吸引で器官を傷つけたのでは??
父が肺がんであった可能性などは??
など、担当医にたずねましたが、それも「今となっては、わかりません」とのことでした。
後味の悪いことでした。

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