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介護日記・二人の父の雑記帳

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第61回 認知症中期のタクさん その6(自宅入浴ドタバタ編2) (2006年9月13日)

まだありました、入浴トラブル。

父が気分良く湯船に入っているのは嬉しいことですが、気持ち良過ぎて眠らないように声を掛けたり一緒に歌を歌ったりします。
それでも眠ってしまい、なかなか起きてくれなくて大変なことがありました。
父の家の浴槽は浅めで脚を伸ばして入れるタイプで、首を浴槽の縁に乗せるとちょうど眠りやすい姿勢になってしまうのです。

◆浴槽で眠り、ケアマネさんが救助
あれは2003年の12月中旬、認知症発症10年の頃、声を掛けても、歌を歌ってもダメで父は本格的に浴槽で眠ってしまいました。

父の体を動かそうとすると寝ぼけながら「何をする!!」とか言うわりには起きてくれないし、無理に私一人で動かしたら危ない。
浴槽で眠っていることを、父自身は全く意識していないので始末におけません。

私は入浴介助中でもポケットに携帯を入れていましたので、とっさに救急車を呼ぼうと思いましたが、とりあえずケアマネさんに連絡。
しばし電話でやりとりをして、私一人ではどうにもならないのでケアマネさんが急遽、車で駆けつけてくださいました。

父のケアマネさん(当時)は福祉介護の道何十年のベテラン男性で、とても信頼できる方です。
父が現在入居中の特養の「ナンバー2」にあたる方です。
そのケアマネさんが父のデイの男性チーフ職員さん(当時)と共に駆けつけてくださって、救急隊とも思えるような俊敏な動作で父を浴槽から抱き上げ、父のベッドまで運んでくださいました。

目を覚まして「危ないじゃないか、何をする!!」とバタバタする父でしたが、ベッドに寝かせると穏やかになりました。
血圧も異常なしで、暫くすると父は何事もなかったかのように穏やかに起きて夕食を取り、風邪も引かず、翌日のデイも通常通りに行きました。

このときは、ケアマネさんに連絡して良かったと思いましたし、お二人に助けていただいて本当にありがたかったです。
お忙しいケアマネさんでいつも事務所にいらっしゃるわけではありませんでしたが、この日は事務所にいらして運が良かったとしか言いようがありません。

◆グループホームやショートステイでの入浴
父が二カ所目のグループホームに入居していたときも、よく眠りそうになって職員さんを困らせたようです。
上記のケアマネさんに救助されたすぐ後の時期でした。
家ではどう対応していたのか尋ねられたこともありますが、私と同じやり方をしても、介助する人が違うと父の状態も微妙に違ってくるかもしれませんし、ホントに難しいですね。

現在入居中の特養での毎月のショートのときは父の入浴の状態や家でのやり方を伝えますが、さすがに自宅で私が入れるようなわけにはいきません。
介助する職員さんが毎回違う人だったり、家とは違う環境ですからね。
父は拒否することが多く、介助する職員さんを殴ったりしたことも何回かあるようでした。
すんなり入れたと聞くと本当にホッとしました。

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父の場合、認知症中期までは元気で、浴槽をまたいで出入りすることは簡単にできたので身体介護的にはラクでした。
階段で転び膝の骨にひびが入ったときには、浴槽をまたぐのが痛くて大変でしたので、怪我はさせないよう一層注意を払いました。

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