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介護の本書評「review-kaigo」

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第288回 介護ストレスをゼロにする10の思考法

介護の憂鬱を解消するには「心の改革」だ!

介護ストレスをゼロにする10の思考法

介護ストレスをゼロにする10の思考法
深澤 昭彦

内容

毎日続く過酷な介護。時間を奪われ、気力も体力も、さらには心までも消耗していく。そんなあなたにメンタルアナリストが明かす、家族にもプロにも役立つ、介護の憂鬱を解消する「心の改革」のヒントが紹介されている。

書評

要介護者を抱える家族のストレスが、深刻な社会問題になりつつあるという。

厚生労働省の調査によると、介護者の60%以上が「悩みやストレスがある」と回答しているという。介護生活を送る家族のほとんどが、何らかの苦痛を感じていることがわかる。介護に起因する苦痛は時に、人生や家庭すらも崩壊させるような致命的な問題に発展することがある。

筆者は、25年以上に渡って、精神科などの病院に准看護師として勤務したあと、介護支援専門員として現場に従事し、さまざまな介護施設などを経て、「医療」と「心理学」の両面からアプローチするメンタルアナリストとしての介護を10年以上経験している。

本書では、医療と介護の現場を歩んできた筆者が、これまでの知識と経験をもとに学者の立場からではなく、現場の立場から編み出した、介護の憂鬱を解消する「思考法」を10にまとめて紹介している。

介護とはそもそも何なのか、家族や介護を仕事とする人は介護とどう向き合うべきなのか、要介護者の病気や症状をどう捉えればよいのか……考え方ひとつで、介護から受けるストレスを完全になくすことができるというのだ。

本書は、終わりの見えない介護生活に疲れ、絶望する家族を救い、プロのスタッフのポテンシャルを向上させる一助となるかもしれない。

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