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介護の本書評「review-kaigo」

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第101回 ふまじめ介護 ゆうゆう流

本音の介護術はこれほど進化している!

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ふまじめ介護 ゆうゆう流
田辺 鶴瑛 いのうえ さきこ

内容

実母、義父、義母の3人を介護した筆者が、肩の力を抜いて、介護ストレスを減らすためのヒント、さらには明日からの介護に役立てられるテクニックや利用可能な施設やサービスなどを紹介、解説している。わかりやすく漫画形式で解説されているのが介護初心者ににも読みやすい。

書評

本書には「介護を楽しめるぐらいにリラックスしてやってもらいたい」という筆者の思いが、大きく反映されている。というのは、技術面よりも精神面、すなわちストレスを溜めない技術を中心に紹介されている。

本書の筆者は女性講談師として、介護講談を1000カ所以上で行ってきたという。3回の介護を通じて「生きるとは何か」「人間は老いて、そして死んでいくものだ」ということを身につまされて考えさせられたという。そんな筆者だからこそ、「介護をついでにやる」「プロのテクニックとサービスを徹底的に活用し、家族は補佐するタンスで」「介護はつらいからこそ遊び心を持って取り組む」といった章タイトルが並ぶのだ。さらにエピソードの紹介はマンガで描かれており、とてもとっつきやすい。

三人の介護を体験した筆者のアドバイスやエピソードは大変わかりやすく思わず笑ってしまう内容も少なくない。だが、介護中にはそんな笑顔すら忘れてしまうというのも介護の現実ということも、本書を読んで実感した。

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