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介護の本書評「review-kaigo」

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第73回 親が死ぬまでにしたい55のこと

限られた時間の中で、あなたがしておきたい親孝行とは?

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親が死ぬまでにしたい55のこと
親孝行実行委員会

内容

日本人は平均寿命において、世界のトップをひた走っている。つまり、親としての時間も長いはずだ。しかしながら、「親子」としての人生は世界一とは言い難い。核家族化や共働きの増加により、親が元気であっても実際に顔を合わせる時間は驚くほど少ない。残された限りある時間を愛すべき親と有意義に過ごしてもらいたい。本書では、そんな想いで集められた親と子のエピソードが集められている。

書評

親と子が離れて暮らしている場合、20年間の時間で親子が一緒にいる時間はわずか55日間という。親の死はいつか訪れる……当たり前のことであっても、日々の忙しさに忙殺され、親の死と真剣に向き合う機会を逃してきたのかもしれない。

そして親の死に直面して初めて、もう二度と会えなくなった親への思いを巡らせるのだ。親を亡くした人は「思い返してみると、大人になってから親と語り合うことがほとんど無かった」という。そして、「もっと一緒の時間を持つべきだった。悔やんでも悔やみきれない」と。「いつでも会えるから会った時に話せばいい」と思っているうちに、死の瞬間がやってきたというのが正直なところだろう。

本書では、親子の絆を築き直すヒントになればと、生きている間に親孝行をした55のエピソードが集められている。中にはほほえましい話から、泣き笑いの話、思わず目から鱗が落ちるエピソードまで……。 さぁ、55通りの親孝行の方法を学んだら、次の56番目はあなた自身のエピソードを書いてみてはいかがだろう?

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