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介護の本書評「review-kaigo」

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第54回 60代からの住み替えを考える本

「長年住んだ家=老後に住みやすい家」ではない。

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60代からの住み替えを考える本
長岡 美代

内容

マイホームを持つことが、人生の大きな目標である人が多いだろう。だが、長寿社会が実現するにつれ「終の棲家」として購入したマイホームの「もう一つ先」が必要となり始めている。本書ではこれからの時代の「終の棲家」になるであろうシニア向け住宅・介護施設などの選び方や契約時の注意点がまとめられている。

書評

これまでのライフスタイルでは、賃貸住宅から分譲マンションへ、そして一戸建て購入が「終の棲家」であるとされていた。ところが人生80年という長寿社会が実現するにつれて、住まいに対する考え方も変化し、都心の分譲マンションに引っ越したり、元気なうちに老人ホームに入居する人も出てきた。子供との同居や住み慣れた家でずっと暮らすことを望む人もいるだろう。

だが、それが必ずしもベストだとは言えないケースも出てくる。どんな暮らし方をするにしても、核家族化によって高齢者夫婦のみと言う世帯が増える中では「自ら老いに備えた準備をしておく」が必要なのだ。

本書では、実際に住み替えた人へのヒアリングや、シニア向け住宅、介護施設への取材を行い、老後の住宅の選び方や契約時の注意点などを紹介している。
どの住宅がこれからの時代の「終の棲家」になるかも書かれている。住み替えを考えている人はもちろん、定年後の暮らしや住まいを考える上で、参考になる一冊と言える。

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