介護のコラムを読む

介護の本書評「review-kaigo」

戻る

第304回 マンガでわかる介護職のためのアンガーマネジメント

介護現場のイライラをアンガーマネジメントで解決!

親の入院・介護が必要になるとき いちばん最初に読む本

マンガでわかる介護職のためのアンガーマネジメント
安藤 俊介

内容

介護現場は人の感情と向き合う現場でもある。とりわけ怒りの感情と向き合うことが多い。最近介護現場に導入されているのが、アンガーマネジメント。本書では30のケースで、アンガーマネジメントを上手に活用して解決する糸口が紹介されている。

書評

介護現場でアンガーマネジメントが活用されることで、『仕事中にイライラすることがなくなった』や『職場のストレスが大幅に小さくなった』、さらには『人間関係が良くなり、仕事がスムーズになった』といった声が上がることが多いという。

なぜアンガーマネジメントが介護現場で効果があるのだろうか。介護現場は人の感情に直接向き合うことになる感情労働と呼ばれる職場だ。特に怒りの感情と向き合うことが多い。

アンガーマネジメントは1970年代にアメリカで誕生した「怒りの感情とうまくつきあうための心理トレーニング」だ。起こる必要があることは上手に怒り、怒る必要がないことは怒らなくて済むようになる、その線引きができるようになることをめざすのがアンガーマネジメント。これを身につけると、イライラや怒りの感情に振り回されることがなくなる。仕事がストレスなく進めば、普段後回しになっていることや職場の仲間や利用者の皆さんに優しく、喜んでもらえるようなことがもっとできるはずだ。

本書では、介護職の人たちが毎日現場で向き合っている「あるある」な事例を30、マンガで紹介している。そして、それらのケースでは、アンガーマネジメント的にはどう考えれば良いのか、具体的にどのようなテクニックを使えば良いのかを解説している。

アンガーマネジメントはトレーニングだ。最初は難しいと感じるかもしれない。練習していくことで徐々に上達する。具体例を通じてアンガーマネジメントを練習し、毎日の介護現場をストレスのない、イライラのない、心穏やかな気持ちで働ける現場にしてもらいたい。

親ケア.comオンラインサービス「繋がる」
おやろぐ