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介護の本書評「review-kaigo」

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第141回 老後を豊かに生きる ひとり暮らし安心術

シングルが抱える老後のあらゆる不安に答えてくれる!

老後を豊かに生きるひとり暮らし安心術
石川由紀

内容

「蓄えはいくら必要か?」「病気になったらどうすればいいのか?」という疑問に、すぐに答えられる人はほとんどいないだろう。本書では、老後資金の試算方から無駄な保険の見直し法、身内を保証人にしない家の借り方、良い医者の見分け方、さらには日常の防犯術、円滑な人とのつきあい方、遺言書の書き方まで紹介。

書評

少子高齢化の現在、高齢者だけの世帯やシングルの単身世帯が増え続け、その数は東京では版数に達しようとしている。本書はそんな時代に即した、あらゆるシングルが不安なく快適な一人暮らしを実践するための生活の知恵や技といったノウハウ集だ。

紹介されているのはどれも手軽に実行できるものばかり。これからの老後に備えたい方も、すでに老後を迎えている方も今すぐ実践して役立てることができる。老後の自律に必要なのは、「何でも自分ひとりで処理する能力」ではない。子どもの頃の自立は、できないことをできるようになることだが、老齢期の自立とはできなくなっていくことを一つずつ他社に知恵を使ってゆだね、周囲とやさしい関係を構築していくことなのだ、と筆者は語っている。

だからこそ本書では人間関係づくりのヒントが盛り込まれている。さらに、ゆだねた相手の負担を軽くできるよう、情報は細かく紹介されている。大きくて大変なことも、小さく分解してゆだねることで、ゆだねられた方も気持ちよく受け入れることができるからだ。どうしよう?と思った時に本書の目次や索引を眺めることで、必ず「工夫の種」が見つかると思う。

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