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介護の本書評「review-kaigo」

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第107回 介護費用を「1円でも安くしたい」ときに読む本

出費を抑えて介護サービスを充実させる奥の手!

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もう限界!! 介護費用を「1円でも安くしたい」ときに読む本 第2版
高室 成幸

内容

「1円でも安くしたい」というタイトルはスーパーのチラシのようだが、実は介護に携わる人の多くが切実に考えているキーワードでもある。年金生活には数千円の負担も決して楽ではないのだ。「安くしたい」のはお金をかけたくないのではなく、かけられないから。気力とお金のどちらが先に尽きるかを考えている人も多いのだ。そんな人には救いの一冊になるだろう。

書評

日本の介護保険には3つの特徴があるという。一つは、要介護の区分があること。二つめは要介護度別に利用できる金額の上限がそれぞれ異なっていること。三つめは利用した金額の1割を自己負担しなければならないこと。つまり、利用できる上限金額まではめいっぱい使うことができるけれど、1割の自己負担ができないために、サービスを受けられないケースもあるということ。つまり10万円分利用できる介護段階でも、出費できる金額が1万円以下であれば、限度いっぱいまでのサービスを利用できないのだ。

その中で「1円でも安くする」ためには介護保険サービスの上手なやりくりの方法や、民間サービスの利用、家族や身内がポイントを押さえてサポートすること、そしてケアマネジャーと上手に付き合うことが重要なのだという。そして、これらすべてのポイントがこの一冊に収められている。

「1円でも安く介護する」という発想は決してケチになるのではなくて、無駄を省き、ストレスを緩和し、メリハリのある介護を実現することができるキーワードなのかもしれない。

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