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介護の本書評「review-kaigo」

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第1回 ヘルプマン!

ありそうでなかったリアルな「老人介護」マンガ

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ヘルプマン!(1) (イブニングKC )
くさか 里樹

内容

なんとなく介護の現場で働くことになった主人公の百太郎。一見普通だがさまざまな症状を持つ老人たちを相手に、百太郎は数多くの体験を重ねていく。そして、百太郎は老人との交流を重ねるなかで一つの答えにたどり着く。「いい思いできねぇんなら、生きてる甲斐がない!」

書評

本書は、介護なんて頭の片隅にもなかったが、いつまでも元気でいてほしいと思う祖母が「介護されて長生きするくらいなら死にたい」とこぼすのを聞き、ヘルパーとして介護の世界に飛び込んだ主人公の奮闘する姿を描く。通り一遍の奮闘記ではなく、「介護の世界とは介護する側が中心。ときには介護される側を置き去りにした介護も存在するが、それは介護事業者だけが悪いのではなくて……」といった複雑な事情もしっかりと描かれている。

介護を暗くて重いイメージではなく、明るく前向きに捉えさせるのはマンガという媒体だからこそ。「即使える!」とか「実践できる!」という実用書ではないが、今は介護をしていないが興味はあるという人におすすめなのかもしれない。

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