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介護の本書評「review-kaigo」

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第388回 精神科医が教える 50歳からのお金がなくても平気な老後術

優雅な暮らしを始める秘訣がここに

親の入院・介護が必要になるとき いちばん最初に読む本

精神科医が教える 50歳からのお金がなくても平気な老後術
保坂 隆 (著)

内容

本書は、老後のお金のことでくよくよせず、自分流に日々を楽しみに暮らすヒントを精神科医の観点から提言する。「モノを捨てるほど、上質な暮らしが手に入る」、「過去に執着すると、今この瞬間を楽しめない」など、人生を充実させる方法を例を挙げながら解説している。

書評

今、書店には老後の暮らしやお金にまつわる書籍が多数並んでいる。なかには必要以上に高齢者の貧困に対する不安を煽るようなものも少なくない。そういった書籍を目にすれば、不安を感じるのも無理はない。そういった不安な状態が続けば、心身が不安定になり、高血圧やうつ症状を引き起こす可能性すらある。

こうした不安を解消するには、自分自身の意識と生活スタイルを見直すのが何より大事だと著者は説く。大切なのは、自分の老後をいかに過ごすかというビジョンを持ち、お金と時間の使い方に自分なりのスタイルを見つけることだ、と。

定年間際になって慌ててプランを立てているのでは少し遅い。50歳を過ぎたあたりから、精神面でも経済面でも、完成された大人をめざし始めることが望ましい。老後を明るく乗り切るために必要なのは、何よりも『心の若さ』と『心の健やかさ』と筆者。年齢を重ねても夢を忘れず、自らの可能性に挑み続ける姿勢こそが、老後を輝かせる一番の切り札になると思われる。

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