介護のコラムを読む

介護の本書評「review-kaigo」

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第384回 親の介護は知らなきゃバカ見ることだらけ

やった人だけが得をするマル秘裏技を大公開

親の入院・介護が必要になるとき いちばん最初に読む本

親の介護は知らなきゃバカ見ることだらけ
鳥居 りんこ (著)

内容

「介護は情報戦」。これこそが介護経験者が真っ先に語ることだという。待ってるだけじゃ何も始まらないのが介護だと…。末っ子でも介護の現実は容赦なく降りかかってくるのが現実。本書は介護初心者だった筆者が、6年にわたる介護を通じて、その右往左往した記録であるとともに、「娘であること」の葛藤を綴ったものだ。

書評

筆者自身、親の介護をすることになると全く思っていなかったそうだ。それだけに、介護のアレコレに翻弄されたとも。行政にも、世間にも、そして親に対しても「なんで私がこんな目にあわないといけないの?」という気持ちだったという。その原因の多くを占めるのが「知識不足」だったと筆者。

介護は主に、実務とメンタルに分かれる。そして、実務的なことをある程度対策できるなら、「なんで私がこんな目にあわないといけないの」という目にあっても多少は救われることに気づいた。そうした経験から「私のような介護初心者でも迷子にならず、しかも裏技満載の本を作ろう!」と心に決めて世に出たのが6年前に出版された本書なのだ。6年後の今、介護を取り巻く環境も大きく変わり、制度変更や情報の更新が行われたのが今回の増補改訂版。

介護には難しい問題がいくつも潜んでいる、と筆者。介護用語ひとつとっても難解。だが、何事も段取りと準備が重要。最初は誰もが初心者なので介護のイロハなんて知る必要はない。でも、できるだけ「親の老い」は必然と捉え、親が元気なうちからその「傾向と対策」をシミュレーションしておくことが大切、と筆者。本書がまさにその水先案内となるのではないだろうか。

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