誰でもいつかは直面するのです、親との別れに。
内容
「親との別れ」なんて誰も積極的に考えたいモノではありません。ましてや、親が元気な場合はなおさら。いつも、いつまでも元気でおいて欲しい。そうは言ってもいつかは死別するのが親というもの。本書はいつかやってくる「その時」に備えて、できる準備と心構えについて記された一冊だ。
書評
「親との永遠の別れ」を積極的に考える人は少ないだろう。親はいつも元気でいる、いて欲しい存在だ。とはいえ、逆に言えば、多くの人にとって避けられないのが親との死別だ。父親や母親との別れはいつかやってくる。そんなことを考えるのはできるだけ後まわしにしたい、その考えは間違っていない。だが、死別は必ずやってくるし、それを防ぐ方法は存在しないのだ。そして、突然やって来る。
本書は、突然やって来る「その時」にどうすればいいのかという視点でまとめられている。まず第一部は「相続」。何をどう手を付けるべきなのかわからなくなる人も多いだろう。そして第二部は「メンタルケア」。何より大切な人を失った、あなたの心に何が起きているのか、これからどう考えればよいのかについてわかりやすく解説されている。
何事も、事前に知っているのといないのとでは、大きな違いが生じる。前もってほんの少しでも知っていれば物心両面に置いて非常に役立つだろう、と筆者は語る。本書は、そんな両親や大切な人を送り出すための事前準備を考え、行うための一冊となっている。