認知症にもいろいろなタイプがある。
知っていますか? レビー小体型認知症
小阪 憲司 レビー小体型認知症家族を支える会
内容
認知症は「ボケ」という症状でひとくくりにされがちだ。だが、実は認知症は「アルツハイマー型」「レビー小体型」「脳血管性」とその他の症状による認知症に分類されるという。本書では、今最も注目されている認知症である「レビー小体型」について、症状や介護の方法、効果のある薬などが解説されている。
書評
認知症の人が増加傾向にあるのは周知の通り。だが、認知症の正しい知識を有するまでには至っていないのが現状だ。例えば、この本で解説されている「レビー小体型認知症」と「アルツハイマー型認知症」では、認知症の進行具合が異なるほか、治療や症状の進行を遅らせる薬が違うという。
本書では、レビー小体型認知症について、病気のこと、医療のこと、介護のことについて図やイラストを用いてわかりやすく解説されている。レビー小体型はパーキンソン病の症状が出たり、アルツハイマー型認知症に見られる海馬の萎縮が少ないために、別の病気だと診断されるケースもあるという。
本書は多くの人にレビー小体型認知症のことを知ってもらうとともに、認知症に対する理解を深めるのに良い一冊であると感じた。