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介護の本書評「review-kaigo」

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第24回 妻のために生きる

感動エッセー「これがオヤジの生きる道」。

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妻のために生きる
塩崎周司@shiozy

内容

起業し、社長としてバリバリ働いていた時、突然妻が脳梗塞で倒れた。幸い一命は取り留めたものの、右半身不随、失語症という後遺症を背負うことに。その際、「これからは妻のために生きる」と社長業を引退し、妻の介護をスタートさせた男の新聞連載エッセーと、ブログに記された妻との日常が綴られている。

書評

本書は中国新聞で連載されたエッセー「これがおやじの生きる道」と、筆者の個人ブログの内容を一冊の本にまとめたものである。

55歳の若さで妻が脳梗塞で突然倒れた。世の亭主たちはどうするのだろうか……。筆者は25年続けてきた会社経営からきっぱりと身を引き、「妻のために生きる」と宣言した。世の亭主方に下せる決断だろうか、そして妻が倒れたら、果たして生きていけるのだろうか……そんな課題を突きつけているようだ。

だが、妻と過ごす日常が綴られた、筆者の文章は実に軽快で闊達だ。とても「介護」の苦労など感じさせない文章で、日常が綴られている。「妻の介護に生きる」とは「妻の介護に生かされる」ということでもあるのだと感じた。

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