介護のコラムを読む

介護日記・二人の父の雑記帳

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第248回 ひとりぼっちになっちゃった(2007年6月16日)

認知症中期の頃、私と話している時、父タクさんが時々言っていた言葉。
「お袋さんも親父もいなくなっちゃって、ひとりぼっちになっちゃった…」
「お袋さん、どこへ行っちゃったのかな??」
「親父さんは、お父さんが子供の頃、早く亡くなったじゃないの」
「お袋さんは、今買物に行っているみたいよ」
私はそんなふうに答えていました。
父は首を傾げながらも、とりあえず納得した様子でしたが寂しそうでした。
そんな時、娘の私や息子がいることは全然頭にない様子でした。

父のお袋さんも親父さんも生きていたら100歳をとっくに超えています。
父と同じ特養のユニットにいた方も、同じ事をおっしゃっていました。
同じ入居者の方に、「あなたの母親が今生きているわけないでしょ?
生きている歳じゃないもの」そう言われていました。
認知症になると、こんなやり取りが必ずあるようです。
子供の頃の自分に帰っているのでしょうか?
人間、最後に気になる人は自分の親なのでしょうね。

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