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介護日記・二人の父の雑記帳

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第199回 分家の立場【戦前の家族制度の影響】(2007年2月27日)

再び先日の葬儀の話です。
先日の葬儀では、私は葬式カメラマンデビューいたしました。
結婚式カメラマンは何度かやったことありますが、葬儀ではお初。
こんなのやりたくないですよ~。
未だかつて、葬儀で女性がカメラマン役やっているのは見たことないです。
ないですよね??普通は。
男女同権の社会になりましたが、葬儀で女性が写真を撮る役に回るなんて。
私は時代を先取りしてるんでしょうか?(苦笑)

私の携帯のカメラはとてもできが良くないので、最近では携帯より少々重くても必ずデジカメを持って出ていました。
葬儀の日も夫が持っていくし、撮る気もなかったのですが、一応持って行ったのでした。
この日はメインカメラマンがいました。
夫の本家の○○さんでした。
○○さんは、本家の長男らしく真面目でしっかりされた方です。
喪主の補佐も務めながら、きちっと撮るべきところで写真を撮っておられました。
イズさんに報告するため、夫にも祭壇の写真を撮るように言いました。
ちょっとカメラを構えた夫でしたが、「ダメだ!上手く撮れない。お前撮れ!!」と。
まごまごしている暇はありません。
夫に逆らっているような場ではありません、この場は。
しかも、我が家は戦前の亭主関白制度?にのっとったお家柄。
この流れは我が家では普通のこと(苦笑)
葬儀には流れがあり、シャッターチャンスというものがあります。
仕方なく、自分のカメラを取り出し、ちょっと人目を気にしながら撮りました。
祭壇を中心に例の花と名前の札が分かるように、左右あちこちの角度から撮りました。
会場の中央に棺が出された時も、撮っちゃいました。
いえ、蓋が閉まった棺ですよ(汗)

この写真は、その後、ヤボ用で忙しくてプリントする暇がなく、日曜にイズさんの所へ行って報告をした時、イズさんにはデジカメのディスプレーを見てもらう形となってしまいました。
「ちゃんと、ここにイズさんの花があるでしょ!!よく見えないと思うけど…」と。
イズさんは花について、「そんなの必要ないよ~」と、まだブツブツ言っておりました。
次にイズさんのところへ行く時は、ちゃんとプリントしたものを持っていきます。
その頃には、まさかもう、ブツブツ言わないでしょうね?
この日、私が葬式カメラマンデビューしなければならなかったのは、多分こんな事情があったと思われます。
メインカメラマンである本家の長男に、分家で、しかも次男の夫は遠慮したのだと。
でも、嫁の立場の私が撮るなら許されると。
嫁だから、女だから。

帰り道、私を含む本家と分家の女性三人は、横一列に並んで楽しくおしゃべりして駅まで行きました。
先を行く、夫を含む本家と分家の男性陣は、縦に並んで歩いていました。
一番最後を歩いていたのは、もちろん分家の次男の夫でした。
どこまで残るんだ!戦前の家族制度!!
もしかして、イズさんと夫が、グルになって残しているんじゃないの??!!

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