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介護日記・二人の父の雑記帳

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第184回 タクさんの脅し文句【私が子供の頃】(2007年2月10日)

私が幼い子供だった頃のタクさんの思い出です。
今年は暖かい冬ですが、冬の寒い時期、なぜかタクさんのこの脅し文句を思い出します。
多分、冬に男鹿半島で行われる行事「なまはげ」を連想させるからでしょう。
そのタクさんの脅し文句とは?
「もんずーが来るぞ!」でした。

何か言うことを聞かない時、「もんずーが来るぞ!」と言って、私を怖がらせたのです。
でも、本気で言っている感じではなく、笑いが入っていました。
「もんずーが来るぞ!」と言いながら、笑いながら追いかけてきて、「キャ~~!」と私は逃げていたからです。
だから、私もそれほど本気で怖がっていたわけではありません。
でも、「もんずー」の一言で、結構言うことをきいた気がします。
はて?「もんずー」とは何か??
多分「もんずー」とは「なまはげ」みたいなもののことだと思うのです。
タクさんの「勝手に造語」でしょう。
あの鬼のお面のようなものを被り、包丁を持って、蓑をまとった「なまはげ」と、多分同様なもの?
何か、変な響きの言葉です。
今思うと、「もんずー」って、全然怖い言葉ではないじゃありませんか!(笑)
むしろ、笑っちゃう感じ?です。

ネットで調べると、中国の「孟子」のことを「モンズー」と言うそうですが、これではありません。
でも、タクさんは中国のこととか孟子とか、勉強していたから、そこから出てきた言葉なのかな?
私が幼い子供の頃、小学校に上がるか上がらないかの頃、なぜか「なまはげ」または、それっぽいものが、とても怖かったのです。
それを知ってか、知らずか、タクさんは多分自作の「もんずー」を、脅し言葉に使っていたのです。
でも、その頃、昭和30年代前半、我が家にはまだTVがありませんでした。
わぁ、歳がバレますね(笑)
だから、「なまはげ」の姿を見たことなんてないから、私は知らないはずです。
まして、「なまはげ」の男鹿半島の出身でもないし。
何で知っていたのか、よくわかりません。
あの頃の我が家の玄関の傍に、よくコートか何かが掛かっていました。
それが夜になると陰になり、怖い「なまはげ」か「もんずー」の姿に見えました。
「あの陰がもんずーみたいで怖いな~、あっ!影が動いた!ブルブル…」と、よく思っていました。
こんな風に、多分タクさん自作の言葉「もんずー」で、私を怖がらせていた父。
今考えると、オチャメな人だったな~と。
認知症になって末期になっても、オチャメなとこありましたからね~。
人は変わらないものですね(笑)
タクさん言うところの「もんずー」のような、
こういう「脅し文句」って、結構どこのお宅にもあるのではないでしょうか??

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