介護のコラムを読む

介護日記・二人の父の雑記帳

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第177回 タクさんに会えなかった介護保険証(2007年2月2日)

前日に父がいた特養から連絡があって、今日、2/1(木)は久しぶりに特養に行ってきました。
父が亡くなってからも何度か訪れた特養でしたが、久しぶりに行くと懐かしいような、逆に今でも毎日通っているような。
いつもの職員さんに会うと、何と言うか感無量です。
職員の皆さんが私の前に勢ぞろいしてくださいました。
お世話になったな~。
とても良い雰囲気の所だったな~。
もっと長く父がここにいて、ここに通いたかったな…。
いつもいるネコのコータローも、いつも通り廊下でゴロニャンとしていました。
コータローは元気で今まで通りなのに、父はもういないんだな…。
父がいたユニットの入居者の皆さんのことが気になっていたのに、なぜか、お顔を見ずに帰ってきてしまったことが悔やまれます。

父が亡くなって早いもので3カ月を過ぎました。
やっと、今日、特養での父に関することの最終引渡しが終わりました。
「やっと」と言うか、「とうとう」って気もします。
全部終えてしまうと、父はもう帰ってくる所はないんだな…。
もう、はっきりこの世界にはいないんだな…。
そんな風に終わったことにしたくない気持ちもあります。
実際、司法書士の方と進めていく面倒な事柄などもあったりするのですが…。
そういうのは、なるべく早く終わらせても、心情的な部分としては、なるべく父の足跡を残しておきたい気分なんですよね。

父が亡くなる月の10月に要介護度の区分変更を出してもらって(特養がやってくれる)、その途中で父は亡くなってしまい「要介護4」のまま亡くなったと思っていました。
ところが、11月に「要介護5」の介護保険証が特養に届いたそうで、今日、新旧両方の保険証を返却してくださいました。
亡くなってから届いた新しい介護度の保険証でしたが、申請した日付に遡って施行されるんですね。
10月10日申請なので、10月10日から亡くなる10月26日までのたった16日間だけ、要介護5の保険証となりました。
区分変更を申請する時、まさかこの月のうちに亡くなるとは思ってもいませんでしたから申請したのです。
すでに介護保険に関する事務処理も終えてしまっているので、この保険証は本人と顔合わせをすることがなかった珍しい保険証として、記念に残しておくことにしました。
何だか今日は、特養に行ってから、少し切ない気分になっていたのでした。 

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