介護のコラムを読む

介護日記・二人の父の雑記帳

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第147回 介護のお礼??(2006年12月13日)

イズさんが都内に独居で、そこに私が時々通っていて、その後、私の家の近くの老健入居が決まった頃のこと。
「えすえさんには色々世話になったよ。何か欲しいもの買ってあげたいんだけど…」と、イズさんが言ったことがありました。
「指輪とか、ネックレス?宝石なんかどう??」と。
私としては、かなり仰天しました。
介護のお礼なんて、考えたこともなかったし、まだ終わったわけではないので、その時は適当におちゃらけて話をやり過ごしました。
亡くなった妻には何かプレゼントしたことあったのかしら??
そういう話は聞いた覚えないし、しそうにない感じだし…。
イズさんの子供は男しかいないので、私が嫁という立場だから、イズさんも何かと気をつかっているのでしょう。
私は宝石もアクセサリーも興味ないし、別に何もいらないのに。

一方、私の父タクさんは、実の親子だから気をつかうなんてこともなかったし…。
でも、認知症の初期の頃、「よくやってくれてるから、俺が死んだらこの家はお前にやるぞ!!」と、満面の笑みを浮かべて私に言ってたことがありました。
私も、いつ父の家をもらってもいいように、せっせと掃除したり手入れをしていたことがありました。
口約束だから、どうせ、ダメなことはわかっていましたが…。
あの頃は、「大事なことは色々書いておくから」と言っていましたが、書かないことはわかっていました。
きちんと書いて遺言にしてくれたら良かったのに…。
お陰で、父が亡くなった今、面倒なことに直面しています。

さて、「宝石なんかどう?」と言ってたイズさん。
先日、有料老人ホームへ引越しのタクシーの中でも、何かお礼をしたいと言っていました。
では、もし何かもらえるなら何がいいかな?と考えました。
私は宝石やアクセサリーは全然欲しくないけれど、腕時計は結構好きなので、腕時計がいいかな??
いや、最近シニアグラスを自分で買ったので、それを買ってもらったことにして貰おうか??
シニアグラスって、老眼鏡のことです(笑)
必要があって買っただけで、こんなの本当は欲しくないのに。
介護のお礼の話は夫も聞いていたので、シニアグラスの件は大いに賛成していました。

でも、介護のお礼って、何だかしっくりこない話です。
まだ介護が終わった訳ではないのに。
タクさんほど、大変な介護をしていたわけではないし。
世間一般では、こういう話ってあるのでしょうか??

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