介護のコラムを読む

介護日記・二人の父の雑記帳

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第121回 認知症初期のタクさん 認知症検査の頃 (連絡ノートその2)(2006年11月16日)

通い介護をしていた私から、父と同居の弟への連絡ノートの記録です。
この頃、タクさん、80歳。認知症発症8年。父を呼び寄せ通い介護し始めて7年。

2001/7/12(木)
◆F病院精神神経科へ行きました。
30歳くらいの女医さんで、さっぱりした先生が父と問診した結果、やはりアルツハイマーでかなり進行しているようだ、とのことです。(長谷川式検査もやった)
でも、今更治療をしてもどうにもならないとのことで、私の方もそれは望まないし、今日は血液採取(心配している貧血と血糖値もわかるので)しただけです。
次回、8/1にMR検査(頭の断面図投影)をして、8/6に私だけ出向いて、その結果がわかることになっています。
それにより、今後、介護サービス等を受ける時の医師による診断書を出してもらったりします。
◆医師との問診の時、私のことを何度たずねられても「妻」だと言っていました。
◆昼食は○○のロイヤルホストで食べて2時頃帰宅。
◆夕食済みです。
◆入浴して、その後私が髪を切ってあげました。
◆お風呂は洗ってあります。
◆外に洗濯物たくさん干してあります。
◆明日の朝昼の食事、用意してあります。
◆明日の午後来ます。
父を呼び寄せ介護し始めた時から、アルツハイマー型の認知症だと思っていましたが、医師の診断を受けたのは、この日が始めてでした。
父の前では亡くなる最後まで一切「認知症」とか「痴呆」などの言葉は使いませんでした。
この日、病院に連れて行くのも、いつもの病院でしたから「いつもの定期健診」と言って簡単に連れて行くことができました。
この頃、まだ介護認定を受けておらず、介護サービスの利用も一切していませんでした。
私の通い介護だけで、何とかなっていたからです。

2001/7/16(月)
◆お父さん、今日は私が来た時、食事をちゃんと済ませてました。
◆入浴と夕食済み。
◆お風呂は洗ってあります。
◆外に洗濯物たくさん干してあります。
◆入浴後、なぜだか急に、「ここは泊まれるの?」とか、自分の家だと思っていない様子。
◆夕食の時、「この食事代は、どこで払うの?」とか心配するので、「弟が払っているからいいのよ♪老人医療で安いから、心配しないでいいのよ♪」とか言って、安心するように言ったけれど、何度も気にして自分の家だと思ってないみたい。
「ここは寝るとこあるの?」とか言ってたので、「ベッドで寝る部屋あるから心配しないでね」と言い聞かせ、食事中、ずっとそばについてました。

この頃、用意しておいた食事を食べていないことが多かったので、わざわざ「食事を済ませてました」と書いたのです。
泊まれるかどうか?料金は?など、お金のことを心配することが多く、嘘でもいいから「老人医療」で安いなどと言うと、何とか納得してくれました。
毎日生活している自宅なのに、どうして自分の家じゃないと思ってしまうのか不思議でした。

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