介護のコラムを読む

介護日記・二人の父の雑記帳

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第112回 タクさん死亡後の裏話 その2(2006年11月7日)

◆肺結核??
10/25夜、父が緊急入院した際、血液、心電図、レントゲン、CTなどの検査をしました。
検査後、担当医からの診断説明時に肺炎と告げられました。
しかし、結核の可能性もあることを告げられ、おどろきました。
レントゲン検査の結果では、短期間(8月下旬から今回の検査時の2カ月間)に肺がほとんど真っ白になっている、しかも真っ白になっているわりには低い発熱(38度台)であること、などが理由だそうです。
父は今まで結核になったことはなく、周囲に結核を疑われる者もいないし、咳が続くこともありませんでした。
翌日検査予定の痰の検査で結核菌が出た場合、結核専門の病院に転送となることを伝えられました。
念のため看護介護に当たる者はマスク着用、隔離のため病室は個室。
父が最初から個室だったのはそのためでした。
マスクをしたって、もうとっくに父の荒い呼吸で飛び散る飛沫を、そばにいる私は浴びているんですけど…?!

この段階で、父が今日死ぬとは思いませんでしたし、医師もそうだったのでしょう。
翌日に痰の採取を予定していたくらいですから。
私はこの時点で、肺炎の状態は重く、もし結核であれば、もう特養には帰れないことを予測しました。
結核判定のための痰の検査は翌日に予定されていましたが、亡くなったためできなくなりました。
しかし、今まで全く問われたこともない結核の疑いなど…??!!
もし結核なら、いつどこで感染したのか??
8月下旬から1カ月間入院していた病院ではないか??
疑問と不安は尽きませんでした。

父が亡くなって死亡診断書を受け取る際、担当医の説明に対し不安や疑問を問いかけました。
担当医は物静かに、丁寧に説明をしてくれましたが、結局亡くなってしまったので本当のことはわからないと言いました。
脅かすだけ脅かしておいて、それはないでしょう?!
父は特養で生活していたので、結核であったら入居者の方々や職員さんに大変ご迷惑をかけることになります。
それについてはどうするのか??
担当医の説明によると…。
結核の診断とは、世間でよく知られるツベルクリン検査判定をすること。
結果が陽性と判断されても、必ず結核だと言えるわけではないこと。
永い間結核菌を持ったまま、発病しない人もいること。
めったにツベルクリン検査をしたことがない人は陽性になりやすいこと。
陽性になってからも、しばらく様子をみてからレントゲン検査で判断すること。
特養の入居者や職員さん、家族の私などに感染しているかどうかは、これしか検査の方法がないそうです。

今時、なんて気長な方法なのでしょう?!
しかし、担当医の説明によると、結核ではない可能性もあるとのこと。
「可能性がある」と言ったり、「可能性がない」と言ったり、動揺させることばかり…。
感染症なのだから、白か黒かはっきりさせてほしいと思いました。
むしろ、今までの父の様子を見る限り、結核でない可能性の方が大きいと私は思いました。
素人判断ですがね。
とにかく、特養の関係者にはご迷惑をかけることになるので、医師から直接この件の説明を特養にしていただくことになりました。
何ともすっきりしない父の最期でありました。

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