介護日記・二人の父の雑記帳 第51回〜

【第99回】「お父さん!」の意味(2006年10月21日)

今日(10/20)の特養のタクさん、ボーッとしてました。
夕食前、ベッドから起こす時、「抱っこして椅子(車椅子)に移すからね♪」
と言って父を抱き起こすのですが、何度やっても上手く行かなくて結局職員さんにやって貰いました。
何度も抱き上げようとした時、父は結構まともに「大丈夫か??」
などの返事をして頭が冴えているようだったけど。
その後は今日は頭の中、もやもやだったみたい。

夕食中、父の向いの席の元気が良いSさんが、父に大きな声で、「お父さん!お世話になって、ありがとう!」と何度もおっしゃっていました。
う~む、Sさんの「お父さん」(亡き夫)に対する気持ちが分かるような気がしました。
「お父さん!しっかりして良かったね!分かった??」ともおっしゃってました。
これは目の前の私の父への在りのままの言葉ですね。
私の方こそ、Sさんにお礼を言いたくて、父に代わってお礼を言いました。
Sさんは今日は何度も「お父さん!」と父に呼びかけていました。
けれど、父が全く無反応なので、私が父にSさんの語りかけを説明しますが無反応。
今日も父は頭の中がもやもやしていたんでしょうね。
でも、一度だけ父の顔が正気になってSさんに何か言って、笑っていました。
それなのに、私には父が何と言ったのかよく分からなかったのでした。残念。

そういえば、特養の女性入居者は「お父さん!」と、お父さん(夫)がいなくても呼びかけています。
「お父さん」イコール「夫」なんですよね。
認知症になっても妻は「お父さん」(夫)のことが頭の芯に残っているんですね。
私の母が亡くなる少し前、重篤の時、「お父さん!お父さん!早く来て!」と、傍に私が居るのに叫び続けていました。
娘の私ではダメで、夫でなければならなかったのでした。
母の最期の言葉は「お父さん」でした。
多くの妻は、最後に信頼する人は「お父さん」つまり「夫」なんでしょうね。
では、「お父さん」(夫)側は妻のことを「お母さん」、あるいは名前で、認知症になっても呼ぶのでしょうか?
傍に居なくても呼びかけるのでしょうか?
私が知っている範囲では、父と同じユニットの入居者では居ないようにみえます。

妻は夫のことを頼りにしていたり、どんな時でも覚えているようなのに、夫の方はそうではないのか??
あるいは、そう思っていても言葉に出さないのでしょうか??
私の父は妻のことを認知症になった当初から、全く覚えていないらしく一度も話に出てきません。
認知症初期の頃に妻の写真を見せても、名前を言っても全然覚えがない様子でした。
妻といつどこへでも一緒に行動し、妻が亡くなる時、あれほど懸命に看護していた最愛の妻だっのに。
亡くなってしまった妻のことを思い出してみても仕方がないと考えて、忘れ去ろうとしたのでしょうか?

老健にいる義父も、認知症ではないけれど、亡くなった妻のことを話すことはありません。
今度、妻の話を聞きだしてみようかしら。
認知症になってからの夫と妻。
特養に入居されている方々のように、
夫と妻が共に同じ場所に居ることのない場合(亡くなった場合も含めて)、連れ合いのことをどう思っているのでしょうか??

【第100回】とうとう来た!運命の通知!(2006年10月22日)については、こちらへ。

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