介護のコラムを読む

介護日記・二人の父の雑記帳

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第87回 認知症でもお洒落する♪(2006年10月9日)

辛く悲しいことが多い認知症介護ですが、介護する人の気の持ちようでハッピーなこともあるんです。
お洒落するっていうか、服に気をつかうって、前向きになれるのでイイことですよネ!
私はいつまでも素敵な父でいて欲しかったので、父のスタイリストになりました。

◆アスコットタイ
タクさんは昔から、ちょっぴりお洒落な人でした。
「年取ると年齢が首に出るから、アスコットタイをするとお洒落に見えるし、首に出た年齢も隠せるんだ」と父はニヤリとして言って、
60歳頃からちょっとお出掛けの時はアスコットタイをすることがありました。
認知症になってからは使いませんでしたが、一度ぐらいアスコットタイを絞めてもよかったかな~?

◆幾つも持っている帽子
母が亡くなってから買ったのか?いつ買ったのか?
ハンチング型やハット型の帽子の数々を持っていました。
せっかく持っているので、デイに行くときや外出の時には服に合わせ、とっかえひっかえ被ってもらいました。
帽子を買ったのは父ですが、コーディネイトは私がしました。
デイの職員さん達に「タクさんはお洒落」で通っていましたが、父がブイブイ鳴らしていたかどうかは定かではありません(笑)

◆小さいサイズの靴
デイに通うようになって、以前から持っていたスポーツシューズを履いて行くようになりました。
高価でブランド物好きの父が買ったものでしたが、どうもきつそうでした。
毎日履けるスポーツシューズで良いものはないか探しましたが、なかなかありません。
父の靴のサイズは「24.5cm」と小さいのです。
婦人物で探したら、値段も安くて良いのがあるじゃないですか!
父の毎日の靴は結局婦人物になりました。足に合ってちょうど良いです。
ちなみに、今特養で履いてるホールディングタイプのスリッパも婦人物です。

◆小さい足自慢
お洒落とは無関係ですが、ついでに。
足の爪切りをする時、「可愛い足だろう?!」と自慢気に父は必ず言いました。
「『バカの大足』って言うじゃないか♪」とも。
小さい足は父の説だと「利口」なんだそうで…??
でも、「『間抜けの小足♪』とも言うよ」と私。
どちらがいいんだか??(笑)
今から2~3年前(2003~4年)頃の話でした。

◆歳をとったら、キレイに見える色を
父は60歳頃から、「歳をとったら、キレイに見える色を着た方がいいぞ♪」とよく言っていました。
「地味な色は、よけいに年寄りに見えてよくない」とも。私もそう思っていました。
認知症以前、たまに一緒に買物して服を選ぶときも、父の顔色が良く見える色を選びました。
父は寒色系よりも赤系などの暖色系が似合いました。

◆ちょい不良(ワル)オヤジ?のコーディネイト
デイにほぼ毎日通っていた時期、私は父の服のコーディネイトにこだわりました。
父はどれも喜んで着てくれました。
父が昔、自分で買いこんで、袖を通していないものも随分ありました。
なるべくそれらも着て、それに合わせる物を少し買い足して。
安い物でもコーディネイト次第でグンと良く見えます。
ズボンもジャージ系はラクかもしれませんが、履かせませんでした。
ツータックのチノパンツにベストの組み合わせが似合っていました。
その頃、私の提案で1ヶ月間だけ口髭も生やしました。
結構イケてました!!

でも、ズボンの中身は紙パンツ履いてました(笑)

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