介護のコラムを読む

介護日記・二人の父の雑記帳

戻る

第58回 認知症中期のタクさん その3(自宅入浴序章)(2006年9月10日)

◆認知症初期の入浴
認知症初期の頃は入浴も準備さえすれば一人で入ってくれたのでラクでした。
でも、浴槽にゆっくり浸かっていることが多く、髪もちゃんと洗っていたのか疑問でした。

お風呂の準備とは、お風呂を沸かしておく、タオルなどの用意、
シャンプー・石鹸などを父のわかるところに置く、着替えの用意などです。
着替えの服や肌着は着る順番に重ねて所定の場所に置きました。
風呂から出てきたら、「これ着てもいいのか?」と言いながら一人で着れました。

また、入浴するときも父は所定の場所に服を脱ぎ、きちんと畳んで置くこともしていました。
「洗濯するから脱いだ物は畳まなくていいよ~」と言っても、きちんとした性格の父は畳んでいました。

中期(2001年後半以降、認知症発症8年以降)になると、そうはいきません。

◆デイの入浴は利用せず
認知症中期になってデイを利用するようになっても、入浴はデイでは利用しないことにして、必ず自宅でしていました。
ショートステイを利用するときだけ、施設での入浴になりました。
入浴のためにデイを利用する人もいるようですが、父の場合はそれとは逆行していました。
入浴は父にとって気分的なものに左右されやすく、私以外の人の介助では父が気分良く、すんなり入浴できるとはとても思えませんでしたので、大変でしたが自宅で入浴しました。
毎日失禁がありますから毎日入浴すれば良いのですが、それは大変なので一日置きにしていました。

◆風呂場の状況
タクさんのマンションのお風呂は沸かすシステムがないお風呂なので大変不便でした。
ホテルのお風呂と同じで、お湯を張ることしかできません。
冷めても沸かし直すことが出来ないので、ちょうど良い湯加減のときにすぐ入らねば冷めてしまいます。
沸かすシステムへの改造はマンションの構造にも関わるので出来ないと業者に言われました。
お風呂のふたは引越してきたとき良くなかったので(中古マンションだったので)捨ててしまいました。
同居の弟が帰ってきて入る頃には冷めしまうので、どうせ二人家族だし、
一度使った浴槽のお湯は捨て毎回掃除していました。

一応このことを頭に入れて次回は読んで下さい。

長くなるので、次回に主にデイに行くようになってからの自宅での入浴を紹介します。

親ケア.comオンラインサービス「繋がる」
おやろぐ