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【第373回】やっと一筋の光が(2011年2月23日)

認知症になった配偶者さんの介護をされているAさんの心配は、自分たち夫婦のこともさることながら、知的障害をもつ40代のお子さんの今後のことです。

周囲のサポートで地域の中で一人暮らしをしているお子さんのことを、自分亡き後のことを思うとそれはそれは心配しておられます。ですが、ご自身も病気を抱える身、そして日に日に症状が重くなる配偶者さんの介護で、Aさんも限界です。
「もう自分たち夫婦のことで精一杯です。子どものことまで気がまわらない」とおっしゃいます。
そんな時、ずっと前から入所の申込みをしていた特養から連絡がありました。「今すぐ入所というわけではないけれど、近々の入所のためにあらかじめ説明の場をもちたい」とのことだったそうです。

無限に続きそうな暗闇の介護生活に一筋の光が差し込んだ気がした…とAさんは表現されました。入所の日が決まったわけではないけれど「そう遠くないいつか」という期限がおぼろげにでも見えただけで、もう少し頑張れる気がするともおっしゃいました。

いろいろと苦渋の時を乗り越えてこられたAさん。Aさん自身も、配偶者さんも、お子さんも、みんなが安心しておだやかに暮らしていくことができますように。

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