認知症のAさんを介護している妻さんから聞いたお話です。ついさっきのことも忘れてしまって、ひとときも目が離せないAさんなのですが、必ず毎日おっしゃることがあるそうです。それは子どもさんのこと。 もうとっくに結婚して、別世帯で生活されている子どもさんたちのことを「○子は今日は出かけたのか?」「○男は今日はゴハンはいらんのか?」…などと必ず毎日尋ねられるのだそうです。 Aさんは常に“おとうさん”で、いつまでもお子さんのことがご心配なのですね。