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【第334回】医学部の学生さんに(2010年11月15日)

近所の事業所に実習に来ている医学部の学生さんに、お話しをしました。「地域のサービスを知る」ということで、ウチの事業所を訪問してくれたのです(もちろん実習指導者の指示で)。将来医師になる人たちなので、病院や医師と絡む(どちらかというと悩ましかった)事例を紹介しました。

それにしても医学部の実習生さんって珍しいなぁと思ったら、ある科目(これは必修)の実習で、実習先は選択制なのだそうです。そこで「在宅」を選んだ彼・彼女たち。ここで「在宅」を選ばなければ、まったく「在宅」の現場を見ることなく医師となっていくそうです。というか、その方が断然多い!とのこと。(あくまでその大学では、という話ですが、でも、一般論としてもそうだと思います。だって、在宅現場で医学部の学生さんに会うことなんてないし、今回が初めてですもん)。

「在宅」の実習は必修にしてほしいなぁ~。「病気を治す」ことが目的の医療と、病気を治すことが目的ではなく病気と付き合いながら「生活を支える」ことが目的の私たち(福祉)。「(生物としての)命の(長さの)維持」が目的の医療と、長さのみならず「生活の質」を重視する福祉。お互いの役割を理解して、連携することが大事です。

価値観の違いに「難しい…」を連発し、「良い医者ってなんだろう」と考える実習生さんたち。たくさん悩んで、いっぱい考えて、いろんな現場を見て、「患部」ではなく「その人」を見れる医師になってね。

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