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【第330回】修行が足りん(2010年11月6日)

Aさん宅を訪問しました。

お部屋にはテレビがついていました。私が座るイスの正面にテレビ、右に家族さんが座り、左側にあるベッドにAさんがおられます。Aさん宅に限らず、テレビがついている状況は良くあることです。たとえテレビがついていても、私は単なる音声として聞き流すか、あるいは「最近、コレがブームですよね~」とあえて話題にしてしまうかどっちかです。

ところが今回Aさん宅でテレビで流れていたのはサスペンスドラマ。Aさんはサスペンスが大好きです。耳の遠いAさんのために、まぁ、とにかく音量が大きいこと!家族さんの声よりも断然テレビの方が大きい。そういう状況はこれまでもあって、そんなことごときでは私の集中力は妨げられないと思っていましたが、今回だけは、どうにもこうにも、そのサスペンスドラマの成り行きが気になって仕方がない。

カラダはやや右に向けて、家族さんと向き合ってお話をしているのですが、私の意識の半分はそのドラマの「トリック」に向いてしまうのです。ニュースなら思い切って話題にすることもできるのですが、サスペンスドラマですから、今さら話題にもできません。「ダメダメ、家族さんとのお話に集中しないと」と思うのですが、密室のトリックが解けた!でCMにいったりすると、そのトリックが気になるしで、まったくもう自分の気持ちをコントロールするのに疲れ果てました。

まだまだ修行が足りません…。

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