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【第329回】今日の献立を書くのは(2010年11月4日)

デイの様子を見に行った時のこと。「本日の献立」のホワイトボードが白いまま。もう11時なのに。Aさんに「今日のお昼ごはん、なんでしょうね~。まだ書いてないですね~」と言うと、「あぁ、あれは、たぶん今Bさんが書いてくれとるよ」とのこと。聞けば、そのデイでは、お習字が得意な利用者さんが半紙に「本日の献立」を書いてホワイトボードに張り出すのだとか。なるほど~。私が知る限り、スタッフさんが書いてるか、献立表のコピーが貼られてるかでしたけど、そういう方法もアリですね。

そしてフロアを見渡せば、献立を書いておられる方が確かにいらっしゃいました。また別の方は、その日の午後の「かくし芸大会」の演目を筆で書いておられました。すっごい達筆!歌のタイトルや「太極拳」なんてのもあります。皆さんのお得意なものをご披露されるのですね。そしてその傍らで、書くべきタイトルを言ったり、半紙を取り替えたりする役割の方もおられます。

スタッフさんは「Bさん、ありがとうございます~。いつもお願いして。助かります~。」「Cさん、すごーい。私、筆で書けなくて。助かります~」「Dさん、私の代わりに半紙を取り替えてくださってありがとうございます」などと声をかけています。「リハビリになるから」とかではなくて、あくまで「お願いしている」姿勢です。

ふむふむ。なかなか良い感じ♪建物は普通の感じなのに、利用者さんがおしゃれな感じで社交場みたいな雰囲気なのは、そういう姿勢のたまものかな?責任者さんは「ウチは人使いが荒いから。ね、Aさん」なーんて冗談交じりでおっしゃってましたが、それぞれの方のお得意なことを見いだそうとされていて、そしてそれを発揮していただく場を(スタッフを助けてください的シチュエーションで)作っているのはステキだと思いました。

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