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【第253回】訪問看護と訪問介護とオカーサン(2010年4月14日)

朝、テレビの番組で「訪問看護」が取り上げられていました。人手不足や待遇面などの問題が取り上げられていて、身近な訪問看護ステーションを思い浮かべながら観ていました。観ながら、ふと「この番組を観ている何万人(かどうかは判らないけど)の中で、“訪問看護”と“訪問介護”の違いが判っている人はどれくらいいるんだろう…」と思いました。ヘルパーさんの話と思って観ている人が少なからずいるのではないかと思ったのです。

というのも、最初に“訪問介護”との違いなんて当然説明してはいなかったし、でてくる訪問看護師さん達も、服装からは看護師さんだかヘルパーさんだか判んないし。一緒に観ていた娘(中1)に「これ、訪問看護の話やけど、訪問介護との違いってわかる?」と訊きました。娘の答えは「え~?家に行くか行かないか?」でした。「いや、訪問看護も訪問介護も、家に行く」と言うと「うーん、わからん」とあっさりギブアップ。

さぁ、“訪問看護”と“訪問介護”の違いを中学生に判るように説明せよ、の場面です。「訪問看護は看護師さんが家に行く。訪問介護はヘルパーさんが家に行く」「ヘルパーさんは食事を作るけど、看護師さんは食事は作らない」「訪問看護師さんは、病院ですることを、家でする。家が病室。ヘルパーさんは、おうちのことをその人の家でする。」…と説明しました。あぁもどかしい。とっさに説明するとなると頭が回りませんね。もし、これが中学生対象の授業だったら、もっと説明に工夫が必要ですね。

まぁそれでもなんとなくイメージした(であろう)娘、「で、オカーサンはどっち?」…おいおい。「オカーサンはどっちでもないよ。ヘルパーさんに来てもらうか看護師さんに来てもらうかを一緒に考えたり、連絡したり、手続きしたりしてる」と答えました。日頃の私の仕事の電話のやりとりなどを見聞きしている娘でさえも、それらの職業の違いをキチンとイメージできないのですから、普通の中学生ならなおさらでしょうね。

中学生でなくても、大人だって、訪問看護だの訪問介護だのケアマネだの社会福祉士だの…判りづらいですよねぇ。そんなことを感じた朝のひとときでした。

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