介護のコラムを読む

社会福祉士たにこが行く

戻る

【第248回】突然の別れって…(2010年3月24日)

A子さんは夫であるB夫さんと二人暮らし。B夫さんは、それはそれは一生懸命A子さんを介護されていました。弱音をはかないB夫さんで、離れて住む子どもさん達は、あれやこれやと気を揉んで、ご両親には内緒で、私とメールで、いろんな状況を想定したご相談をしていました。

ついその前日も子どもさんと「ベッドを借りた方が良いのでは?」などとメールをやりとりしていました。そして先日、その子どもさんから電話がかかってきました。「どうされました?」と訊くと、「母が亡くなりました」とおっしゃるのです。大きな声で「えーっ」と電話口で叫んでしまいました。A子さんが亡くなった?なんで?

その日も朝から特に変わりはなかったそうなのですが、お昼ごはんにうどんを喉に詰まらせて亡くなったというのです。救急車も呼んで搬送されたけど、間に合わなかったそうです。こんな幕切れが待っていようとは…。

葬儀も終わり、子どもさん達の心配はB夫さんの今後です。「父は介護にすべてを捧げてましたから…。心の準備もないまま見送ったので、これから喪失感でいっぱいになると思います。趣味もないし、人づきあいもしないし…。心配です」とおっしゃいます。

どうかB夫さん、自分を責めないで。そして一人で悲しまないで。突然の別れって、せつないものですね…。

親ケア.comオンラインサービス「繋がる」
おやろぐ