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【第205回】突然の電話(2009年12月30日)

見知らぬケイタイ番号から電話がかかってきました。でると、私が関わっているAさんのごきょうだいからの突然の電話でした。瞬時には信じられないくらい驚きました。

というのも、Aさんは配偶者さんもおられるし、子どもさんもおられるのですが、これまでのいきさつから一切の連絡を拒否されていると、関係機関から聞いていました。私が関わることになった当初、どうしようか悩みましたが、私は、子どもさんとごきょうだいに、これから私が関わるようになったことと立場と私のケイタイ番号だけを郵便でお伝えしました。

ですが全く反応もなく、何の連絡もないまま、こちらからも連絡をとることもないまま1年以上経過していました。そして、今回、突然ごきょうだいからお電話をいただいたのです。海をへだてた日本の端にお住まいのごきょうだい、年始に旅行で大阪に行くことになったからと連絡をくださったのです。

よくぞ電話を下さいました。正直、私は、Aさんが危篤だとか亡くなった時のお骨のことを心配していました。音信不通のままで良いのだろうか、お骨は郷里に帰してあげたいけれど…と、いずれくるであろう「その時」のことを心の片隅で思うあぐねていたのです。だけど、今から心配しても仕方ない。その時には、ご家族の気持ちもどうなっているかわからないし…と思って私の中では「保留」でした。

ごきょうだいにお会いすることによって、その関係の温度もわかるでしょう。電話の感じでは、子どもさんのような拒否感ではない雰囲気でした。少し道が拓けた気がします。ごきょうだいから私に電話があったことは、ある意味、大事件です。すぐに、Aさんがお住まいの施設の担当者に電話をして伝え、この驚きを分かち合いました。

それにしても…。1年以上経ってから連絡くださることもあるのですから、ケイタイ番号は変えられないなとつくづく思ったのでした。

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