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【第194回】僕はプロです(2009年11月28日)

リハビリの効果が、本人が期待していたほどには、あらわれないAさん。担当している理学療法士の目標や計画は、数ヵ月後のゴールを想定していますが、Aさんは、もっと早く効果を実感したいようです。そのお気持ちも判ります。

そんなAさんの苛立ちに、関係者が向き合っている場面でのこと。他の専門職も、その理学療法士に対して、いろんな意見を言っています。ちょっと感情的になってきちゃってるかな…と思ったところで、その理学療法士が一言。「僕はプロです」。

かっこいい!

「僕はプロです」…このセリフ、中途半端な場面で使うと、独りよがりで嫌味で陳腐なセリフになり下がると思うのですが、今回のこの場面では、本当にかっこ良かったのです。実はこの理学療法士、かつて私に初めて「リハビリってすごい!」と感じさせてくれた人です(正直、それまではリハビリに対して懐疑的だった私です)。こんな理学療法士がいるんだとさえ思った人です。これまでの実践を知っているだけに余計、かっこよく感じたのかも知れません。

Aさんは「もうリハビリなんて意味がないからやめる」とおっしゃっていたのですが、もう少し、頑張ってみることになりました。プロの心意気と本人の意欲…いい結果が出ることを願うばかりです。

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