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【第119回】嚥下のリハビリ(2009年3月23日)

ご入院中の利用者さんのご家族からお電話がありました。「嚥下機能がかなり低下しているが胃ろうにはさせたくない。リハビリ病院への転院を勧められているが、嚥下機能のリハビリに強い病院を教えてほしい」とのご相談です。

「嚥下のリハビリ」か…。全くわからない。うーん、どちらかというとそれは入院中の病院のソーシャルワーカーの方が詳しいのでは…?と思ったら、すでにご相談済み。納得できる回答がなかったようです。
うーん、リハビリのことだし、在宅時にご利用になっていた「訪問リハビリ」の事業所の方が情報持ってるかな…?私からお尋ねしましょうかと言うと、そこもすでに問い合わせ済みでした。病院のことはわからないといった回答だったようです。


では少しお時間をくださいと一度お電話を切りました。残念ながら私は具体的な情報をもっていない。どこに訊こうかな。そういえば…と思い出したのが、以前保健所からもらった「リハビリ情報マップ」。各リハビリ病院の特徴や取り組んでいることが一覧になっています。
嚥下のリハビリとは「摂食機能療法」のことですね、きっと。取り組んでいる病院は何ヶ所かある!でも、なんとこのリスト平成17年作成。古い!保健所に最新版があるかどうか電話しました。その「マップ」は平成18年にモデル事業で作成したものなので、その後は作ってないとのこと。
「マップや冊子としては作成してなくても、最新情報はご存知ないですか?」と訊くと、「新年度に情報を集めていこうかなぁと思ってはいるのですが…。とりあえず、この17年の情報を基に個別にお問い合わせしていただくしか…」との返事。

新年度と言わず、今、こうして問い合わせがあったわけだから、今すぐ情報収集すればいいのでは?個別のお問い合わせを私ではなく保健所さんがされてはどうですか?と思ったものの、そこまでは言えず…。
なんで、みんな、最後まで責任もって調べないのよ~。結局、家族が右往左往することになるじゃないの。
そんなんだったら、私だって「ご入院中はケアマネの管轄じゃない。在宅復帰のご相談ならお受けしますが、転院のご相談は病院へどうぞ」って、投げ返しちゃうよ。でもそんなことしたら、利用者さんもご家族も困るでしょ。

でも、これってそもそもは入院している病院のソーシャルワーカーがしっかり受け止めるべきご相談だと思います。お互い、それぞれの役割(プラスα)をしっかり担って、しっかりボールをキャッチして、パスをまわしていきたいものです。
とりあえず、わかったことをご家族にお答えして、それをご参考にしていただきながら、病院のソーシャルワーカーと転院について相談していただきましょう。

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