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【第68回】餅は餅屋 再び(2008年10月24日

ある利用者さんで、精神的なご病気やアルコールの問題などが心配な方がおられます。
家族も安心して生活できない状況です。薬もしっかり飲めているのかどうか不安です。
さまざまな身体の不調もあります。ヘルパーとレンタルのみのサービス利用でしたが、医師とも相談し、訪問看護の導入を検討することになりました。

あまり乗り気ではないご本人と夏ごろからやりとりをしながら、ようやく看護師さんと私が初回の訪問に伺うことになりました。
さぁ、正念場です。ここで「看護師が家に来る」ことを具体的にイメージしていただき、サービス導入にご了解をいただきたいのです。ここでマイナスイメージになると振り出し以前に戻ります。
精神障害の方を対象に訪問看護をされている事業所さんで、私もお会いするのは初めてです。
とても笑顔が素敵でなおかつ知的な看護師さんでした。
いままでずっと電話での連絡だったのですが、その応対も気持ちが良かった方なので「あーイメージどおりの方だ」と思いました。
そして「この人だったら大丈夫!」と思いました。

さてその看護師さん、ご本人の気持ちを受け止めながら、体調などを確認。
そして薬を見ながら「あら~このお薬、しびれをおさえる大事なお薬ですけど、たくさん残ってますね~」とか「あら。別々の病院から同じ薬が処方されてますね」とパッと見ただけで気付かれたのです。
そして「転倒して肩が痛い」という訴えにも、実際に肩をさわって「痛いのはここですね?」と的確に返答されます。
看護師さんにとっては当たり前かもしれないけれど、私にとっては「さすが看護師!」なのです。
私は薬を見ても、それが何の薬なのかなんてわからないし、たくさんある薬を見ただけで途方にくれます。
体調不良についてお聞きしても、医療的な知識やアセスメント力は持ち合わせていないので、それに対して具体的にそうすればいいのかがわからないのです
(だから医師や医療系サービスと連携をとるのですが)。

おかげさまで、ご本人もご家族も訪問看護の利用に納得されました。
週に1度看護師さんに来てもらって、薬のことや体調のことを相談したり、リハビリをしたり、アルコールのことも相談していくことになりました。
今回もまた「さすが看護師!」と思わされました。私の専門は「相談」と「ソーシャルワーク」。
どちらも目に見えないし、結果を数値やデータで表すことも難しい。
でもそれを言い訳にはしません。「さすが社会福祉士!」を目指します。

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